天才が愛する、小さな出版社がある。シャネルのデザイナー・カール・ラガーフェルド、ノーベル賞受賞作家のギュンター・グラス、アメリカを代表する写真家ロバート・フランク……。活躍するフィールドや国籍を超えて、みな「世界一美しい本を作る」と称されるドイツの出版社、シュタイデル社で本を作りたいと願うのだ。そして、それらの作品はシュタイデル本の愛好家を魅了しつづけている。 本作りに情熱を注ぐ一人の男、ゲルハルト・シュタイデルの秘密にせまるドキュメンタリー映画「世界一美しい本を作る男 —シュタイデルとの旅—」が9月21日に公開された。監督は日本でも大ヒットした「エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン」を手がけたゲレオン・ヴェツェルとヨルグ・アドルフ。公開初週は、立ち見が出るほどの盛況となった。日本は出版不況といわれて久しいが、この小さな出版社が愛される理由は何なのか。シュタイデルの仕事術に迫る
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