菅政権の目玉政策のひとつは携帯料金の大幅値下げだ。9月にはNTTが携帯電話最大手のNTTドコモの完全子会社化を表明するなど、変化が起きつつある。経営評論家の山田明氏は「日本の電波行政は、固定電話の時代から惰性で手を加えることもなく続いてきた。今こそ抜本的に見直すべきだ」という――。 ※本稿は、山田明『スマホ料金はなぜ高いのか』(新潮新書)の一部を再編集したものです。 「携帯料金は今より4割程度下げる余地がある」 2018年8月、菅氏は札幌での講演で、「携帯料金は今より4割程度下げる余地がある。競争が働いていない」と唐突に表明し、関係者を驚かせた。 普段、講演では原稿を読まない菅氏が、この時は手もとの資料を見ながら話したことから、内容は事前に総務省と擦り合わせていたことがうかがわれた。 講演で使用した電話料金の国際比較などのデータは内閣府が作成したもので、菅氏が周到に準備していたことが分かる
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