RISCプロセッサの歴史連載でもおなじみ大原雄介さんがスタートした短期集中連載。テーマは今最も熱いRISCプロセッサ、“Apple Silicon”だ。Armアプリケーションプロセッサの変遷に続いて、第2回はAppleとArmの関係にも影響してくる、ライセンスの問題について。 前回、Cortex-Aシリーズの製品の説明を一通り終わらせたところで、ライセンスの話をしておきたい。 以前の記事にもちょっと書いたが、ArmはCPUのIP(Intellectual Property)を提供する企業である。ここでいうIPとは、プロセッサの「論理的な」設計図である。他に何があるかというと、「物理的な」設計図が必要である。 例えばこちらは、2つのArduinoというマイコンボードで通信を行わせよう、というテーマの記事だが、下の方にある「回路図」が論理的な設計図、「実体配線図」が物理的な設計図になる。この記