コーヒー界で、長く“1強”として君臨してきた「スターバックス」の時代が今、転換期を迎えようとしていることをご存じだろうか。 米国では今、「コーヒーのサードウエーブ」と呼ばれる波が押し寄せている。中でも注目されるのが、「コーヒー業界のアップル」と呼ばれる「ブルーボトルコーヒー」だ。GoogleやTwitterといった名だたるIT企業も出資するなど、一大ムーブメントとなっている。 数字だけ見ると、ブルーボトルはスタバの足元にも及ばない。世界64カ国で2万店を展開し、20万人を雇用するスタバは、いまだに年率2ケタの成長を続けている。昨年度の売上高は1.5兆円にも達している。一方のブルーボトルはというと、たったの十数店舗を展開しているにすぎない。 それでも、この豆粒ほどの規模のブルーボトルが注目されるのは、そこに業界の地殻変動にかかわる重要な事実があるからだ。今回はそれについて、この記事を通して考