映画『FAKE』公開直前、森達也監督インタビュー 佐村河内の意外な「素顔」に迫った森達也監督が社会の二元化に警鐘!「安倍政権もメディアも途上国以下のレベル」 “「現代のベートーベン」全聾の作曲家佐村河内守はペテン師だった!”──2014年2月の「週刊文春」(文藝春秋)のスクープを皮切りに、メディアを巻き込んだ大スキャンダルに発展した佐村河内守氏の“ゴースト騒動”。会見後、佐村河内氏は表舞台から姿を消したが、その佐村河内氏の「素顔」に迫ったドキュメンタリー映画が、6月4日より劇場公開される(公式サイト)。 タイトルは『FAKE』。監督は、オウム真理教信者たちの日常を描いたドキュメンタリー『A』で物議を醸した森達也氏だ。 騒動後、自宅に引きこもり状態となった佐村河内氏の日常を通して、“ゴースト騒動とは一体何だったのか、誰が誰を騙していたのか、真実とは虚偽とは何かをあぶり出そうとする『FAKE』
山下達郎がデビュー40周年記念ツアー「山下達郎 PERFORMANCE 2015-2016」を完遂した。2015年秋から半年間をかけて全国35都市64公演を予定していたこのツアーは、チケット販売の不備に伴う神奈川での追加公演と、岩手でのライブ中断を受けた振替公演を加え、最終的に計66公演の長丁場となった。 シュガー・ベイブでのデビューから40年を経て、今なお精力的な活動を続ける山下達郎。そのバイタリティの源泉はどこにあるのか。そして彼を支える信念とはどんなものなのか。1万3000字におよぶロングインタビューとWeb初公開のライブ写真からその姿を読み取ってもらいたい。 取材・文 / 大山卓也 撮影 / 菊地英二、浜田志野、釘野孝宏 キーを下げて歌うくらいだったら僕はやめると思う ──計66公演のロングツアーお疲れ様でした。 12月の岩手は途中までだったから、65.5公演ですけどね(笑)。 ─
11年。同年代の音楽仲間を探していた10代の青年たちが、Bank主催のDJパーティー『U-20』に集ったのをきかっけに結成された東京・渋谷のインターネットレーベル、TREKKIE TRAX。数ある日本のネット・レーベルの中でもとりわけネット空間とリアルとの間に垣根を作らない彼らの活動は、次第にジャンルや国境を越え、世界を舞台にしたものに発展。3月にリリースされたCD作品『TREKKIE TRAX THE BEST 2012-2015』は、これまで世に送り出したアンセムの数々をリリース順に並べたレーベル初のベスト・アルバムになっている。 本作を聴いて改めて思うのは、SNS普及以降の感覚を拡大解釈した「情報過多のエクストリーム」とも言える収録曲の数々が、歴史を置き去りにして絶えずアップデートを繰り返す彼らのホーム=「東京/渋谷」の風景に、どこかリンクしているように感じられること。そこで今回は、
世界の終わりには広告だけが残る。単位はピクセル、資本主義に食い尽くされた世界。エレヴェーターから景色を見る。高解像の過去と低解像度の未来。抵抗することはできない。感覚は麻痺しているが、ただクリックするだけでいい。なんてドリーミーな、このヴァーチュアルな広場……よそよそしいほどの無人のビル…… たとえばこのように、我々の生活を浸食する仮想現実空間の、一見ノーマルな、その異様さ、その不穏さを捉えようとした音楽が2011年から2012年にかけて台頭した。OPNの『レプリカ』もハイプ・ウィリアムスもジャム・シティも、ファティマ・アル・カディリも、そしてヴェイパーウェイヴも、時代への敏感なリアクションだった。それはテクノとは呼べない。もちろんハウスでもエレクトロニカでもない。なにしろそれは感情を記述しないし、心地良い電子的音響でもない。視覚的な音楽という点では、アンビエントに近いかもしれないが……。
2015年のモードを決定付けたのがceroの『Obscure Ride』だとしたら、今年その役目を担うのはこの一枚ではないか。昨年リリースした4曲入りのEPとライヴの評判でバズを巻き起こし、ここ1年にかけて東京のインディー・シーンを賑やかせてきた若き3人組、D.A.N.によるファースト・アルバム『D.A.N.』は、時代の空気を捉えたレコードに特有の眩い輝きを放っている。〈満を持して〉という表現が、ここまで似合う作品も珍しい。 まず強調したいのは、ロック受難の昨今において、広義のクラブ・ミュージックにおけるテクスチャーを吸収しながら、既存のフォーマットから解放されたバンド・サウンドを提示していること。これは近年の世界的なトピックでもあるが、90年代のトリップホップやXX以降のUKバンドが内包するクールな闇や、テクノやハウスが持つミニマルなビート、インディーR&Bなど同時代の音楽におけるエッセ
インタビュー 2016.04.13 朝日広告賞を受賞していなかったら、ピタゴラスイッチもだんご3兄弟もポリンキーもI.Qも生まれていなかった 東京藝術大学大学院 映像研究科教授 佐藤雅彦 朝日広告賞受賞者の、受賞の頃のエピソードから現在の活躍までを紹介する『Now&Then』企画。第2回目は、第35回で入選、第36回で朝日広告賞を受賞した佐藤雅彦さん。電通のCMプランナーとして数々のヒットCMを“独自の方法論”で生み出し、新たな広告セオリーを作り出した。電通退社後は、活躍の場を教育現場に移し、教育方法を学生と共に研究。幼児教育番組「ピタゴラスイッチ」や小中高生向けの教育番組「考えるカラス」なども企画・監修している。 佐藤雅彦 1954年静岡県生まれ。東京大学教育学部卒。電通を経て、1994年企画事務所TOPICS設立。99年より慶應義塾大学環境情報学部教授。2005年からは東京藝術大学大学
鳥山明の名作漫画『Dr.スランプ』に、則巻千兵衛博士のライバルとしてアラレたちに立ちはだかるDr.マシリトなるキャラがいたのを皆さんは、覚えているだろうか。 このキャラのモデルになった人物こそが、今回インタビューする白泉社代表取締役社長・鳥嶋和彦氏にほかならない。 彼の編集者人生は数々の伝説に彩られている。新人賞にかすりもしなかった新人漫画家・鳥山明を一から育て上げ、何百枚にも及ぶボツ原稿を出したあげくに、『Dr.スランプ』や『ドラゴンボール』などの名作をタッグで世に送り出したこと。鳥山明のみならず多くの漫画家にネタにされてきた、その“悪魔のような”強烈なキャラクター。そして90年代後半、週刊少年マガジンにジャンプが追い越された「暗黒期」に編集長として呼び戻され辣腕をふるい、『ONE PIECE』や『NARUTO』、『テニスの王子様』などの作品を次々に世に送り出し、再びジャンプを王者の座に
40年に及ぶ細野晴臣のキャリアを、歴代のエンジニアが細野本人と共に辿った書籍「細野晴臣 録音術~ぼくらはこうして音をつくってきた」が、現時点で3刷を記録するなど話題となっている。同書の著者は、World StandardやSoggy Cheeriosでの活動に加え、プロデューサーとして南寿あさ子やハナレグミ、羊毛とおはならを手掛けてきた鈴木惣一朗。細野が84年に立ち上げたレーベルであるノンスタンダードから音楽家デビューを飾って以来、30年近くに渡って偉大なる音楽家を近くで見てきた人物だ。 鈴木はなぜ、〈録音術〉という観点から細野の歩みに迫ろうと考えたのか? 今回Mikikiでは、「スタジオの音が聴こえる 名盤を生んだスタジオ、コンソール&エンジニア」の著者で、自身もプロ・エンジニアである音楽評論家の高橋健太郎が鈴木にインタヴューする形で、細野とスタジオ録音史について2人に語ってもらった。
Music Platform - Label / Distribution / Promotion running in Tokyo, Japan since 2011 2016.1.30 sat at CIRCUS TOKYO OPEN / START 23:00〜 DOOR: ¥2,000 UNDER 25: ¥1,000 生け花、イカ、アンビエント、コンセプチュアルなアートを展開し、ネクスト・レベルへと向かうSeiho主宰のパーティー”apostrophy”が遂に東京初開催! LIVE : Seiho DJ : Licaxxx Aspara keita kawakami paperkraft Analski SlyAngle *NEW* Art : Kiyoshi Matsumae #Electronic #Dance #Art ※Over 20’s only. Photo ID r
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自宅の椅子で新聞を読みながら「映画にされる価値なんかない。まあでも、仕方ないか……」とカメラに向かってボヤく老人。彼こそが、「20世紀におけるアメリカンフォトの主要な写真家のひとり」(『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』)と称されるソール・ライターだ。1940年代後半からニューヨークの街を撮影したカラー写真の先駆者であり、『ハーパース・バザー』や英国版『ヴォーグ』などファッション誌で活躍しながら80年代に表舞台から姿を消した彼は、2006年に個人的なカラー作品をまとめた写真集がドイツ・シュタイデル社から出版されたことで、一躍世界の注目を集めることになる。 映画『ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』は、伝説の写真家が最晩年に若き映画監督に語った、人生哲学の言葉がぎっしり詰まったドキュメンタリー。独特の語り口を見事に訳したのは、現代アメリカ文学研究、および翻訳の第一人者である柴
Derrick Mayが『ele-king』編集長の野田努をインタビュー
こまざき・ひろき 1979年東京都生まれ。慶応大卒業後、2005年4月に全国初の訪問型・共済型病児保育サービスを立ち上げた。現在、NPO法人フローレンス代表理事 日本の社会起業家のフロントランナーで、病児保育などを手がけるNPO法人フローレンス代表理事、駒崎弘樹さん(35)がツイッターやフェイスブックで「新しいリベラル」のあり方について発信し、話題を呼んでいる。駒崎さんがなぜ既存のリベラル勢力や保守勢力ではなく、あえてリベラル像のアップデートについて発言するのか。新しいリベラルの具体像、アップデートのために必要な「草の根ロビー活動」とは何か。ロングインタビューでお届けする。【聞き手・石戸諭/デジタル報道センター】
この数年、若いアーティストに接してしばしば感じるのは、とにかくきちんと自分たちのことを説明する、ということだ。そして、そう感じる相手はたいてい25歳前後の人びとだったりする。乱暴な世代論を振り回すようで恐縮だが、彼らのことを「プレゼン世代」と呼んでみてもいいだろうか? これは三田格さんがずいぶん前にふと口にされた言葉で、どんな意味でどんな対象を指すものだったかは覚えていない。けれど、こちらのインタヴューや問いかけに対して「べつに……」と靴を見つめることもなく、「言うことはない、ただ感じてくれ」とそっくり返ったりもしない、むしろエントリーシートに書き込むような慎重さと戦略性でもって回答する、ある世代のアーティストたちには、そうした呼び方を当てはめてみたくなる。村上隆『芸術闘争論』ではないけれども、音や作品を神秘化しないできちんと説明していかなければ外に伝わらないという感覚が、はじめから骨身に
自分のルーツ、奄美大島を舞台にした ――河瀬監督といえば、多くの作品を奈良で撮影してきましたが、今回の映画の舞台は奄美大島となっています。 理由として、まずはわたしのルーツが奄美大島にあったということがあります。それから、養母の死に対面したことも大きかったですね。ぬくもりが感じられるようなつながりはなくなってしまいましたが、それでももう1回、自分で再構築してみたいという思い、奄美大島に行ってみようかなと思いました。やはり自分の映画作りというのは、自分の人生と近いところにありますから。よりよく人とつながれる形を模索したかったのです。 奈良には海がなかったので、わたしはずっと海が怖かったのです。でも、自分のご先祖さまが、こんな太平洋側の海沿いの場所に生きていたんだと思うと、自分の中に怖さとしてしかなかった海がすごく身近なものに感じられました。結果的に、世界が広がったような、とてもいい経験となり
弊社が運営する「CINRA.STORE」への不正アクセスによる 個人情報流出に関するお詫びとお知らせ 2020.9.23 このたび、弊社が運営する「CINRA.STORE」におきまして、第三者による不正アクセスを受け、お客様のクレジットカード情報(337件)が流出した可能性があることが判明いたしました。お客様をはじめ、関係者の皆様に多大なるご迷惑およびご心配をおかけする事態となりましたこと、深くお詫び申し上げます。 なお、個人情報が流出した可能性のあるお客様には、本日より、電子メールにてお詫びとお知らせを個別にご連絡申し上げております。 弊社では、今回の事態を厳粛に受け止め、再発防止のための対策を講じてまいります。お客様をはじめ関係者の皆様には重ねてお詫びを申し上げますとともに、本件に関する概要につきまして、下記の通りご報告いたします。 記 1.経緯 2020年5月26日、一部のクレジット
メルマガNumber「野球の神髄~岡田彰布の直言~」、 最新号が配信されました。6月27日配信号の内容を一部ご紹介します。 ◆………………………………………………………………………………………◆ 今週の目次 ◆………………………………………………………………………………………◆ 【1】 巨人の優勝戦で幕を閉じた交流戦を総括する。 ~貯金ゼロになった阪神は巻き返しなるか~ 【2】 大舞台のプレッシャーに打ち勝つために。 ~メンタルは結果にどう影響するのか~ 【3】 読者の質問に「そら、答えるよ」。 ~岡田彰布のズバリ回答~ …………………………………………………………………………………………… 【2】 大舞台のプレッシャーに打ち勝つために。 ~メンタルは結果にどう影響するのか~ …………………………………………………………………………………………… ──岡田さん、ワールドカップはご覧になって
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