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ポリティカルコレクトの検索結果1 - 40 件 / 79件

  • Twitter で医師を拾ってきて Google のソフトウェアエンジニアにするだけの簡単なお仕事 - 白のカピバラの逆極限 S.144-3

    はじめに 「【転職エントリ】Googleに入社します|Lillian|note」という、医師から未経験で Google のソフトウェアエンジニアになった記事があります。 note.com 私は、この記事に出てくる「とある元 Google のソフトウェアエンジニア」で、面接の対策を立てました。 記事が出た当初から大反響で、私もそれなりの反応を見まして、いろいろと誤解されているなあ、と思う一方、アドバイザーはあくまでもアドバイザーだから、アドバイザーとして知りえた情報については、口をつぐむべきだと思っていました。 ただ、あまりにも誤解されており、悪影響が大きく、犠牲者も多くなってきたと思ったので、許可を得て簡単に背景を書いておこうかと思います。 これはあくまでもアドバイザー側からどう見えていたかを書いておくものですが、医学部卒だけでも3,4人 Google や Amazon に入っていったおぼ

      Twitter で医師を拾ってきて Google のソフトウェアエンジニアにするだけの簡単なお仕事 - 白のカピバラの逆極限 S.144-3
    • 「月曜日のたわわ」を人々はどう見るか/田中辰雄 - SYNODOS

      1.はじめに 日経新聞に載った「月曜日のたわわ」の広告は波紋を呼んだ。「月曜日のたわわ」は青年漫画誌の連載漫画であり、その漫画のキャラを使った広告が不適切であるとして批判されたのである。批判の趣旨は、広告で描かれた絵は女子高生を性的に扱っており、新聞の広告として不適切という点にある。これに対し、表現の自由で許される範囲であるという反論がなされ、活発な論争が起きている。 これに類似の論争はこれまでに何度も繰り返されてきた。古くは、人工知能学会表紙事件(2014年)、新しくは宇崎ちゃん献血ポスター事件(2019年)、そして直近では温泉むすめの事件(2020年)が記憶に新しい。 これらの論争では、人々がその表現をどう受け取るかが争点の一つである。しかし、騒動の渦中に人々がその表現をどう受け取っているかが調べられた例は多くはない。本稿ではこれを試みる。この広告に対して批判する意見、容認する意見はど

        「月曜日のたわわ」を人々はどう見るか/田中辰雄 - SYNODOS
      • 『宇崎ちゃんは遊びたい!』献血ポスター問題を考える - 紙屋研究所

        『宇崎ちゃんは遊びたい!』を使った献血ポスターとそれをめぐっての太田啓子弁護士のコメント・行動が炎上しているな。 togetter.com 太田は詳しくは述べていないようだが、要するに宇崎ちゃんの「巨乳」強調のイラストが「無神経」であり「公共の場での環境型セクハラ」であるからという理由で赤十字に何らかの苦情を言ったものと思われる(くりかえすが、この理由は推測に過ぎない)。 これに対するツイッターなどのネット上のコメントを見ると、「あいちトリエンナーレ」の騒動と重ね合わせて、これも表現の自由に対する攻撃ではないのか、という意見がけっこう目立った。 「巨乳強調」は女性の人権を侵すか そもそもの問題として、巨乳を強調したイラストを大勢の前に掲示するのは女性の人権を侵すこと、「環境型セクハラ」になるのか。 結論から言えば、「環境型セクハラ」=法令上の人権侵害とは思えないが、女性を性的な存在とのみみ

          『宇崎ちゃんは遊びたい!』献血ポスター問題を考える - 紙屋研究所
        • 政治の話をやめて、猫や犬の画像でも見ましょう|小野ほりでい

          cakesという媒体がこの2ヶ月で立て続けの炎上を経験している。3回目になる今回は、ざっくり言えば声優・文筆家のあさのますみさんが以前からcakesでの掲載に向けて準備していた友人の死にまつわる連載が、cakes1回目の炎上(DV被害を虚偽と決めつけた人生相談)、そして2回目の炎上(ホームレス取材記事)を受けて「センシティブな内容だから」という理由で反故にされ、掲載を拒否されてしまったというものだ。(詳しくは本人の記事を参照。) 言うまでもなく、この掲載拒否の動機は内容に関する倫理的な吟味によってではなく「炎上するかもしれないから、もう炎上したくないから」という消極的な理由によるもので、その判断が裏目に出てかえって炎上してしまった格好になる。 しかし、今回の件についてのcakes側の粗末な対応は、cakesが抱えている特別な問題ではなく、断言してもいいが、ほとんど全てのメディアで日常茶飯事

            政治の話をやめて、猫や犬の画像でも見ましょう|小野ほりでい
          • 炎上している『バイバイ、ヴァンプ』の劇場に出演者の女性ファンがほとんど来てなかった話 - CDBのまんがdeシネマ日記

            16人だった。ちゃんと数えた。『バイバイ、ヴァンプ』公開3日目の日曜日の夜、ユナイテッドシネマお台場のスクリーン5、114席である。ただの16人ではない。人口1000万人の東京都でこの映画を上映しているのは、このユナイテッドシネマお台場のスクリーン5だけなのである。なのに114席に対して16人なのだ。その前日土曜日に見た観客からは、12人だったという報告もあった。岩波ホールで単館上映している中東ドキュメンタリー映画より客がいねえ。しかもその16人のうち、女性はたった2人だった。残りの14人は僕も含め、お互いをハンドルネームで呼んだり、映画を見ながら手もとにメモしているような明らかに映画ブロガーやらツイッタラーやらのネタ拾い、たった2人だけの女性も彼らとなんらかの知り合いで、出演者のファンの女子ではないように見えた。一人一人聞いたわけじゃないのでちがったらごめんだけど。 この映画に出演してい

              炎上している『バイバイ、ヴァンプ』の劇場に出演者の女性ファンがほとんど来てなかった話 - CDBのまんがdeシネマ日記
            • twitterのBLポリコレ論争が面白すぎる

              男性同性愛者の人が 「腐女子の皆さん、ポリティカル・コレクトネスを尊重してBLでは受け攻め概念廃止してリバを基本にしようとか言われたらどう思います?」 とアンケートを取る ↓ 腐女子の人たちが 「そんなのはポリコレじゃない」 と猛反発 めちゃくちゃ笑った意見の数々を抜粋するね! 「作者ほとんど女性の女性向け作品にガチな人向けの適正な表現求めるのはそもそも違うのでは」→男性が作っている男性向け作品の女性描写、完全に許された……! 「ポリコレはリバ促進キャンペーンではなくない……?」→それ我々男オタクがさんざん言ってきたやつー! 「『女性らしい女性キャラ』を追放する運動になってない?」「別に巨乳キャラがいたっていいだろ……」ってさんざん言ってきたやつー! 「腐女子はゲイがBLをロールモデルにしていることを前提として創作活動を行っているわけではないし、あなたが勝手にBLを読んで固定観念に縛られて

                twitterのBLポリコレ論争が面白すぎる
              • ゴールデンカムイに触発されて明治四十三年に書かれたアイヌのヒロインと不死身の豪傑が旅する講談速記本を24000文字くらいかけて解説することにした - 山下泰平の趣味の方法

                ゴールデンカムイが面白い 明治娯楽物語における北海道の扱い 源八郎とヒロインの出合い 殺し合いの後で友達になろう 源八郎がロシア人になった理由 シャマケンは源八郎のため奔走し源八郎はロシアへ渡る 学習漫画的側面 苦学生という存在 源八郎とシャマケンの旅 もうひとつの似ている点 ゴールデンカムイが面白い 人からゴールデンカムイが面白いとお勧めされたので読んでいる。グルメ漫画だと思い込んでいたんだけど、実際は人の皮を集めるみたいな話だった。少しビックリしたものの、確かにものすごく面白い。 今は石川啄木が出てきたあたりで、私は文学が基本的に好きだからちょっと嬉しい。そのうちアイヌと啄木つながりで金田一京助や知里幸恵、グラフ誌の関係で国木田独歩あたりが出てくるのかなと、楽しみにしている。国木田独歩がビリヤードをしていたら最高だと思う。 その他にゴールデンカムイの世界で活躍できそうな明治期の文学者と

                  ゴールデンカムイに触発されて明治四十三年に書かれたアイヌのヒロインと不死身の豪傑が旅する講談速記本を24000文字くらいかけて解説することにした - 山下泰平の趣味の方法
                • 漫画家・よしながふみが語る「自身の作品」と「社会の変化」- TOKION

                  投稿日 2022-08-19 更新日 2022-11-14 Author 嘉島唯 MANGA / ANIME 育てる インタビュー本『仕事でも、仕事じゃなくても 漫画とよしながふみ』を出版したよしながふみへのインタビュー。 『仕事でも、仕事じゃなくても 漫画とよしながふみ』(フィルムアート社) 男女を入れ替え徳川家と大奥の栄枯盛衰を綴った『大奥』、男性のみが働くスイーツ店での物語『西洋骨董洋菓子店』、ゲイカップルの日常を描く『きのう何食べた?』など数多くのヒット作を持つ漫画家・よしながふみ。 女性が男性に替わり執権を握る設定や、青年漫画誌でゲイカップルの物語を連載するなど、ダイバーシティを地で行く作家活動をしてきた彼女だが、本人曰く「自分が読みたいものを描いているだけ」という。 7月26日に発売されたインタビュー本『仕事でも、仕事じゃなくても 漫画とよしながふみ』には、彼女の幼少期から現在

                    漫画家・よしながふみが語る「自身の作品」と「社会の変化」- TOKION
                  • 差別をなくすために差別を温存している? 『「社会正義」はいつも正しい』の読みどころを訳者・山形浩生が解説!|Hayakawa Books & Magazines(β)

                    差別をなくすために差別を温存している? 『「社会正義」はいつも正しい』の読みどころを訳者・山形浩生が解説! 「白人は、白人というだけで人種差別的である」 「病気や障害を治療・予防しようとする試みは、当事者への憎悪に基づいている」 「映画の中で黒人女性キャラクターを力強いタフな人物として描くのは黒人差別(だが、弱く従属的な存在として描くと女性差別)」 ――ほんとうに? 現代世界を席捲する「社会正義」の根拠を問う全米ベストセラー『「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて』(ヘレン・プラックローズ、ジェームズ・リンゼイ:著、山形浩生、森本正史:訳、早川書房)。11月16日の刊行に先立ち、山形浩生氏による「訳者解説」を全文公開します。 『「社会正義」はいつも正しい』早川書房訳者解説1 はじめに本書はHelen Pluckrose and James Li

                      差別をなくすために差別を温存している? 『「社会正義」はいつも正しい』の読みどころを訳者・山形浩生が解説!|Hayakawa Books & Magazines(β)
                    • 「アメリカ人はポリティカル・コレクトネス文化を強く嫌悪している」という米アトランティック誌の記事を訳してみた - tarafuku10 の作業場

                      「アメリカ人はポリティカル・コレクトネス文化を強く嫌悪している」という記事を訳してみた。学識者による全国的な調査の結果、米国でも圧倒的多数の人がポリティカル・コレクトネス(PC)文化を嫌っていることがわかった、という記事。 記事の要点は以前こちら(↓)にまとめたのでご興味のある方はどうぞ。 tarafuku10working.hatenablog.com この記事は、2018年10月に米国のアトランティック誌に掲載されたもの。筆者は政治学者のヤシャ・モンク(Yascha Mounk)氏。アトランティック誌は歴史の古い雑誌で、リベラル寄りと言っていいと思う。ちょっと古い記事なのですが、80%が嫌っているという数字に私自身びっくりしたし、日本語で参照できるようにしとくのもいいかな、と思ったので訳しました。 www.theatlantic.com (翻訳ここから) アメリカ人はポリティカル・コレ

                        「アメリカ人はポリティカル・コレクトネス文化を強く嫌悪している」という米アトランティック誌の記事を訳してみた - tarafuku10 の作業場
                      • 20年来の銀英伝ファンからみた今回の揉め事

                        ■きっかけになったツイート 銀河英雄伝説のリメイク。3期以降も続くのかな。もしそうなら、男女役割分業の描き方は変更せざるをえない気がする。旧アニメのままだと、さすがに時代にそぐわない。作品として大変に面白いのは踏まえたうえで。…なんてことを書いたら炎上するかな。 https://twitter.com/brighthelmer/status/1304248768896921603 実際のところ、昔のドラマやアニメを見ていると、価値観の変化がもっとも顕著なのがジェンダーの描き方だという感はある。そういう変化を踏まえたうえで作品を楽しめばよいわけで、ジェンダー関係の指摘は作品を全否定することだというのは違うと思うんだけどな。 https://twitter.com/brighthelmer/status/1304248771631632384 なお、個人の感想ですので作品に何ら干渉する意図はあ

                          20年来の銀英伝ファンからみた今回の揉め事
                        • 日本人が「実写版リトル・マーメイド」を批判するなぜ、「白人のアリエル」を求めるのは人種差別なのか(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

                          実写版の『リトル・マーメイド』でアリエル役を演じることになったハリー・ベイリー。9月9日に実写版の予告編がアップされると、日本でもさまざまな意見が飛び交った(写真:REX/アフロ) 「黒人差別とかじゃなくてアリエルはアリエルっぽい人にやってほしい」「アニメで親しんだアリエルのビジュアルが完全に無視されて悲しい」「アジア人でも黒人でも白人でも、誰だってアリエルになれるでしょ」――。 9月9日、アメリカのウォルト・ディズニーが公開した実写版『リトル・マーメイド』の予告編をめぐって海外のみならず、日本でも議論が巻き起こっている。 この予告編では、アリエル役のハリー・ベイリーがバラード曲 「パート・オブ・ユア・ワールド(Part of Your World)」 を歌っているが、この映像を見た人から「白人」の役を黒人女性が演じることに対するさまざまな反応がネット上で繰り広げられているのだ。 ■「明ら

                            日本人が「実写版リトル・マーメイド」を批判するなぜ、「白人のアリエル」を求めるのは人種差別なのか(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース
                          • OSS 観光名所を貼るスレ - ぽ靴な缶

                            これは はてなエンジニアアドベントカレンダー2023 2日目の記事です。 はてなエンジニア Advent Calendar 2023 - Hatena Developer Blog はてなエンジニアのカレンダー | Advent Calendar 2023 - Qiita トップバッターは緊張するけど、順番が回ってくるまで長い間ソワソワするのも嫌、という理由で例年2日目を狙うようにしている id:pokutuna です。今年も成功しました。 観光名所とは 目を閉じれば思い出す、あのコード... あの Issue... あなたが Web 系のエンジニアであれ、趣味で開発している方であれ、必要に応じてライブラリやフレームワークのコードを読むのはよくあることでしょう。公開の場で開発されているソフトウェアは、ソースコードだけでなく、開発コミュニティでの議論やバグ報告なども見ることができます。 リポ

                              OSS 観光名所を貼るスレ - ぽ靴な缶
                            • ロシア人から権利を奪う事は正しいのか?

                              FIFAがロシアを正式にワールドカップから排除する事を決定し、UEFAもロシアのサッカークラブを国際大会から排除する事を決定した。 ロシア人サッカー選手は、目標としていた国際大会での活躍の機会を奪われた事になる。 このことは正しいのだろうか?それを問いたい。 解雇もやむを得ない場合ドイツでは、従前よりプーチン大統領と親交があった指揮者が、ロシアが始めた侵略戦争に対してどう考えるのか?を表明するように 期日を設けて要求され、期日までに応えなかった事で解雇となった。このケースなどは、同指揮者がプーチン大統領と同じ考えを持っている と考えられても仕方ないと言えるし、楽団にとってのイメージ悪化を損害と考えるのであれば契約を解除するのは正しい判断と言える。 であれば、サッカー選手、クラブに対してロシアが始めた侵略戦争に対しての批判を求めてはどうだろう? ロシアの侵略に強い反対を示させ、ウクライナの国

                                ロシア人から権利を奪う事は正しいのか?
                              • 日経新聞はジャニーズを広告に出すな

                                正確には、出してもいいけど女とセットにしろ。 多様性に欠けたTOKIOの広告パーソルテンプスタッフ株式会社は以前、Hey! Say! JUMPの中島裕翔の写真を使った全面広告を日本経済新聞に出している(2021年3月23日)。 ttps://www.tempstaff.co.jp/corporate/release/2020/20210315_5025.html また、ジャニーズから城島茂・国分太一・松岡昌宏が独立して株式会社TOKIOを作ったとき、同じく日経新聞に全面広告を出した(2021年4月1日)。 ttps://sirabee.com/2021/04/01/20162546415/ これらの広告には、日本人の男性しか写っていない。したがって、これは、日経新聞が創設メンバーであるアンステレオタイプアライアンスの掲げる「3つのP」の1項目「Presence」に反しているし、2項目目の「

                                  日経新聞はジャニーズを広告に出すな
                                • 斎藤環氏の『ルックバック』批判に精神障害当事者として思うこと。 - Something Orange

                                  統合失調症当事者として考える。 公開されるや否やソーシャルメディアで大評判となり、あっというまに数百万回のアクセスを記録し、そして瞬く間にその表現を問題視されたマンガ『ルックバック』が、やはり記録的な速さで内容を修正されたようである。 ルックバック - 藤本タツキ | 少年ジャンプ+学生新聞で4コマ漫画を連載している小学4年生の藤野。クラスメートからは絶賛を受けていたが、ある日、不登校の同級生・京本の4コマを載せたいと先生から告げられるが…!?shonenjumpplus.com 『ルックバック』作品内に不適切な表現があるとの指摘を読者の方からいただきまし​た。⁰熟慮の結果、​作中の描写が偏見や差別の助長につながることは避けたいと考え、​一部修正しました。 少年ジャンプ+編集部https://t.co/Vag51clfJc — 少年ジャンプ+ (@shonenjump_plus) Augu

                                    斎藤環氏の『ルックバック』批判に精神障害当事者として思うこと。 - Something Orange
                                  • アンジェラ・ネイグル 著『リア充を殺せ! ―― 匿名掲示板とカウンターカルチャーは、いかにしてオルタナ右翼を育て上げたか』(2017年)/80点 - リベラルアーツの扉:海外教養書を読む

                                    紹介(評者・田楽心 Den Gakushin) 原題 著者について はじめに オバマの希望からハランベの死まで 第一章 リーダー不在のデジタル反革命 第二章 逸脱のオンライン・ポリティクス 第三章 オルタナ右翼のグラムシ主義者たち 第四章 ブキャナンからヤノプルスまでの保守文化戦争 第五章 「Tumblr」からキャンパス・ウォーズへ:美徳のオンライン経済における希少性の作り方 第六章 「男性圏」を覗いてみると 第七章 よくいる女、リア充、マスゴミ 結論 「ネタだよ」と言われてももう笑えない 評価(評者・田楽心) お知らせ ★その1 サイト運営者の一人、青野浩の翻訳書が出ます。 ★その2 友人が最近本を出したので、よろしくお願いします。 紹介(評者・田楽心 Den Gakushin) 2016年のトランプ当選を受けて、アメリカ人の多くが、2008年のオバマ当選時との「不可解なギャップ」に首を

                                      アンジェラ・ネイグル 著『リア充を殺せ! ―― 匿名掲示板とカウンターカルチャーは、いかにしてオルタナ右翼を育て上げたか』(2017年)/80点 - リベラルアーツの扉:海外教養書を読む
                                    • 「男嫌いは出ていけ!」 韓国の若い男性のあいだに巻き起こる「反フェミニスト」運動 | その影響は政治にも

                                      男性が疎んじられていると感じ、あの手この手で女性を黙らせようとする──こうした過激な反フェミニズムの動きが、韓国の若者男性のあいだで活発になっている。そしてその勢いは、政治をも動かすほど増しているという。 韓国の首都ソウルで女性たちが性的暴力や性差別に抗議する集会を開くたび、若い男性の集団が姿を現す。彼らの大半が黒い服に身を包んでおり、抗議する女性たちを見下すかのようにこう繰り返す──「どすん! どすん!」。 彼らの言う「フェミニストの醜いブタども」が、歩くときに立てる足音を茶化しているのだ。 「男嫌いは出ていけ!」 若い男性たちはそう叫ぶ。 「フェミニズムは精神障害だ!」 町なかであれば、そうした声を耳にしても非主流派の極端な主張にすぎないと簡単に切り捨てられる。しかし、オンラインではそうはいかない。反フェミニスト感情は増幅されて無数の聴衆のもとへ届き、韓国社会と政治を悩ませている。 反

                                        「男嫌いは出ていけ!」 韓国の若い男性のあいだに巻き起こる「反フェミニスト」運動 | その影響は政治にも
                                      • Googleに買収されたスタートアップの元CEOが「Googleに買収されると一体どうなるのか?」を証言

                                        by Thomas Hawk 2013年にGoogleに買収されたマップアプリ「Waze」の開発企業でCEOを務めていたノーム・バーディン氏が、2021年にGoogleから退職しました。そんなバーディン氏が、よく質問として寄せられる「なぜGoogleを辞めたのか?」に答えつつ、Googleで働いた7年間を振り返っています。 Why did I leave Google or, why did I stay so long? | Paygo https://paygo.media/p/25171 2013年にGoogleから買収の話が舞い込んだ当時、WazeのCEOだったバーディン氏は失敗の連続から会社の株式の多くを手放してしまっており、会社の役員らとの関係にもわだかまりがあるという状況でした。そのため、バーディン氏は「今の役員よりGoogleの生みの親であるラリー・ペイジ氏の元で働いた方が

                                          Googleに買収されたスタートアップの元CEOが「Googleに買収されると一体どうなるのか?」を証言
                                        • 『天気の子』の心理学的考察 みんなが感じた「違和感」の正体を探ってみた【ネタバレ注意】 - ナゾロジー

                                          公開1ヶ月後で興行収入100億円を突破した、新海誠監督の映画最新作『天気の子』。大ヒットの前作『君の名は。』にどこまで迫るかが注目されています。 筆者は前回『君の名は。』考察記事(別サイト)を書いて大反響をいただいたのですが、「みんな(セカイ系で中二病な)新海監督が好きなんやな!」という手応えを感じました。 なので、今回も『君の名は。』のようなセカイ系ファンタジーな作品を期待していましたし、正直、また良い感じにオカルトとか神話目線からの考察記事が書けちゃうんじゃないかという下心をもって公開初日に鑑賞したわけです。 ところがどっこい。 この作品は「違和感」だらけでした。単なるファンタジーではない「現実社会」の何かを描こうとしている。新海監督から挑戦状を叩きつけられた気分でした。 そして鑑賞後、「オカルト的な考察では火傷する」という警告が私の頭の中で発生したのです。 まず、『君の名は。』とはま

                                            『天気の子』の心理学的考察 みんなが感じた「違和感」の正体を探ってみた【ネタバレ注意】 - ナゾロジー
                                          • 少子化の根っこにあるのは資本主義・個人主義・社会契約の浸透だと思う - シロクマの屑籠

                                            BBCジャパンで、「世界じゅうで出生率が下がっていく」という話題を見かけた(以下参照)。 世界の出生率、驚異的な低下 23カ国で今世紀末までに人口半減=米大学予測 - BBCニュース 少子化は、ヨーロッパ諸国から東アジアへ、次いでそのほかのアジアへ、やがてアフリカへと広がっていくとされている。また少子化そのものが問題なのではない。リンク先で問題とされているのは「あまりにも急激な少子化」だ。 IHMEの研究による予測は次の通り。 ・5歳未満の人口: 2017年の約6億8100万人から2100年には約4億100万人へと減少 ・80歳以上の人口: 2017年の約1億4100万人から2100年には約8億6600万人にまで急増 マリー教授は、「巨大な社会的変化をもたらすだろう。私には8歳の娘がいるので、世界がどうなるのか心配だ」と付け加えた。 とてつもなく高齢化が進む世界で、誰が税金を払うのだろうか

                                              少子化の根っこにあるのは資本主義・個人主義・社会契約の浸透だと思う - シロクマの屑籠
                                            • 田母神俊雄 on Twitter: "ヘイトスピーチ禁止、男女差別はダメ、LGBT否定発言糾弾、ポリティカルコレクトネス、グローバルスタンダード、SDGs、歴史認識、放射能の恐怖、軍事忌避、そしてコロナなど、これらは全て日本の弱体化のために仕掛けられた罠であると思う。… https://t.co/ChcTRbY9UB"

                                              ヘイトスピーチ禁止、男女差別はダメ、LGBT否定発言糾弾、ポリティカルコレクトネス、グローバルスタンダード、SDGs、歴史認識、放射能の恐怖、軍事忌避、そしてコロナなど、これらは全て日本の弱体化のために仕掛けられた罠であると思う。… https://t.co/ChcTRbY9UB

                                                田母神俊雄 on Twitter: "ヘイトスピーチ禁止、男女差別はダメ、LGBT否定発言糾弾、ポリティカルコレクトネス、グローバルスタンダード、SDGs、歴史認識、放射能の恐怖、軍事忌避、そしてコロナなど、これらは全て日本の弱体化のために仕掛けられた罠であると思う。… https://t.co/ChcTRbY9UB"
                                              • ネトウヨ的インターネット世論の年表

                                                1992年『ゴーマニズム宣言』開始小林よしのり信者は「コヴァ」と呼ばれ若年右翼の代名詞となる。 2000年2ch「ハングル板」開設ネット右翼の根拠地として栄える。 2001年扶桑社版『新しい歴史教科書』文科省検定に合格2002年日韓W杯ネット右翼がこれを機にコピペ工作をするようになる。 各板の住人と摩擦を起こし「嫌韓厨」と呼ばれるようになる。 拉致問題初の日朝首脳会談において北朝鮮が拉致を認める。 拉致被害者のうち五名が帰国する。 2004年韓流ブーム『冬のソナタ』がヒット。韓流ドラマが人気に。 これに辟易する空気につけ込んだネット右翼が「テレビ局は在日に支配されていて韓流をゴリ押ししている」などと吹き込む。 「反テレビ」「反マスコミ」の空気が拡大しはじめる。 2005年『マンガ嫌韓流』発売「嫌韓厨」というものの存在を一般に知らしめる。 この頃から「ネット右翼」「ネトウヨ」といった呼称が登

                                                  ネトウヨ的インターネット世論の年表
                                                • 日本歴史学協会に対する訴訟提起について - 呉座勇一のブログ

                                                  私に対する名誉毀損への対応について、本日、日本歴史学協会に対し民事訴訟を提起したので、ご報告いたします。 日本歴史学協会は、令和3年4月2日、「歴史研究者による深刻なハラスメント行為を憂慮し、再発防止に向けて取り組みます(声明)」と題する声明を公開しました。そこには、「今般、日本中世史を専攻する男性研究者による、ソーシャルメディア(SNS)を通じた、女性をはじめ、あらゆる社会的弱者に対する、長年の性差別・ハラスメント行為が広く知られることとなりました。」との記載があり(傍線・太字は私によるもの)ます。 この記述は、私が、Twitterにおいて、あらゆる社会的弱者に対してハラスメント行為(差別行為)を長年継続していた事実を摘示し、私を糾弾したものです。 私は、既に公に謝罪している通り、北村紗衣准教授に対して複数回、誹謗中傷をしてしまいました。また、女性一般に対する不適切な発言があり、これが「

                                                    日本歴史学協会に対する訴訟提起について - 呉座勇一のブログ
                                                  • お笑いブームの寂しい着地点

                                                    この半月ほど、お笑いタレントが舞台やネット動画コンテンツの中で披露したネタが炎上するケースが連続している。 まず話題になったのは、女性コンビのAマッソのケースだ。9月22日に開催されたお笑いライブのステージで、「大坂なおみに必要なものは」「漂白剤」といったネタがあったとして、ネット上で批判が集中し、所属事務所のワタナベエンターテインメントが謝罪。大坂側にも謝罪したと報じられた。 この騒動が呼び水となった形で、 「もっとひどいネタがあるぞ」 「こっちは問題じゃないのか」 といった声とともに引用されて炎上したのが吉本興業所属の芸人「金属バット」の漫才だ。 こちらのケースは動画がそのままアップされていることもあって炎上の度合いは、より激しいものになった。 内容は、わざわざ書き起こす気持ちになれない。リンクした記事の中で詳しく紹介されているので興味を持った読者は参照してほしい。動画の方もひと工夫し

                                                      お笑いブームの寂しい着地点
                                                    • 《反ポリコレたる護憲派》は《左派たる自民党》に勝てない|✨わん🐶にゃん😺癒し動画✨

                                                      安倍氏の死に伴い、彼の政策についての回顧などがまま見られるようになったが、安倍政権は、かなり左派的であったのが特徴であったと思う。「何を」と言われそうだが、実際そうなのである。 安倍政権の左派的性格は政治評論では常識安倍政権がかなり左派的であるというのは、政権が運営された時期から言われていた。例えば退陣に当たって歴史社会学者の石原俊氏が寄稿した文には、以下のような一節がある。 安倍氏は、一般的な基準では右派政治家に分類されるだろう。しかし、世の右派や左派が考えるほどには、一貫した「思想」がないように思える。アベノミクスのモデルが欧州急進左派の経済政策なのは、周知の事実だ。第2次政権は、障害者差別解消法、ヘイトスピーチ対策法、部落差別解消推進法、アイヌ文化振興法等々のリベラルなマイノリティー支援法を次々と成立させた。 石原俊 毎日新聞(2020/9/4)「論点」護憲派は、自民党や旧安倍政権の

                                                        《反ポリコレたる護憲派》は《左派たる自民党》に勝てない|✨わん🐶にゃん😺癒し動画✨
                                                      • プラックローズ&リンゼイ 著『特権理論:ポリティカルコレクトネス、アイデンティティポリティクス、フェミニズムはいかなる理論的根拠に基づいているのか』(2020年)/90点 - リベラルアーツの扉:海外教養書を読む

                                                        はじめに(評者・田楽心 Den Gakushin) 原題 著者について 序論 第一章 ポストモダニズムーー知識と権力における革命 第二章 ポストモダニズムの応用的転回ーー抑圧を見えるようにすること (評者補足)応用ポストモダニズムの各理論について 第三章 ポストコロニアル理論ーー他者を救うために西洋を解体する 第四章 クィア理論ーー「普通」からの解放 第五章 批判的人種理論とインターセクショナリティ ーーいたるところにある人種差別を終わらせるために 第六章 フェミニズムとジェンダー研究ーー洗練された単純化 第七章 障害学と肥満研究ーー支援グループのアイデンティティ理論 第八章 「社会正義」の研究方法と思想、第九章 実践の中の「社会正義」ーー理論はいつも、紙の上では良く見える 第十章 「社会正義」イデオロギーの代わりとなるものーーアイデンティティ・ポリティクス抜きのリベラリズム 評価(評者・

                                                          プラックローズ&リンゼイ 著『特権理論:ポリティカルコレクトネス、アイデンティティポリティクス、フェミニズムはいかなる理論的根拠に基づいているのか』(2020年)/90点 - リベラルアーツの扉:海外教養書を読む
                                                        • 三菱電機で新たな不正、変圧器で性能偽装 原子力発電所にも納入:朝日新聞デジタル

                                                          ","naka5":"<!-- BFF501 PC記事下(中⑤企画)パーツ=1541 --><!--株価検索 中⑤企画-->","naka6":"<!-- BFF486 PC記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 --><!-- /news/esi/ichikiji/c6/default.htm -->","naka6Sp":"<!-- BFF3053 SP記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 -->","adcreative72":"<!-- BFF920 広告枠)ADCREATIVE-72 こんな特集も -->\n<!-- Ad BGN -->\n<!-- dfptag PC誘導枠5行 ★ここから -->\n<div class=\"p_infeed_list_wrapper\" id=\"p_infeed_list1\">\n <div class=\"p_infeed_list\">

                                                            三菱電機で新たな不正、変圧器で性能偽装 原子力発電所にも納入:朝日新聞デジタル
                                                          • たわわ広告の件での対話と、議論が噛み合わない理由の推論【4/26追記:気になったブコメに返信しました】 - はてブの出来事

                                                            ※4/29 続編書きました。 ※この記事は「日経新聞たわわ広告問題」をはじめとする諸々のあれこれを知らない方には全く意味不明かと思う。あしからず。 ※予想以上に伸びたので、今さらではあるがsametashark氏の名前を記事タイトルから外した。記事タイトルに名前入れられるの嫌よね……。気が付かずすみません。 ※4/26、ブコメへの返信を記事末尾に追加しました。目次からどうぞ。 はじめに id:sametashark氏との対話全編(無編集) sametashark氏を名指しでコメントした理由 前提:id:Shin-Fedorのたわわ広告へのスタンス 今回の議論のまとめ(id:Shin-Fedor視点) うまく伝わらなかったが、id:sametashark氏にしてほしかったこと id:Shin-Fedorの反省点とお詫び ネットの議論が噛み合わないのはお互いを信頼してなさすぎるから たわわの広

                                                              たわわ広告の件での対話と、議論が噛み合わない理由の推論【4/26追記:気になったブコメに返信しました】 - はてブの出来事
                                                            • アメリカの大学でなぜ「ポリコレ」が重視されるようになったか、その「世代」的な理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

                                                              アメリカの大学で起きていること 言語学者であるスティーブン・ピンカーが、発言が差別的であると批判され、アメリカ言語学会から「除名」されかけた騒動をはじめとして、アメリカでは学生による大学教授への攻撃や特定の言論に対する抑圧が問題化している 。 その背景には、気に入らない人物の過去の発言を取り上げて集団で糾弾することでその人の社会的地位や活躍の場を奪おうとする「キャンセル・カルチャー」の風潮がある (詳細は以下の二つの記事を参照:〈「世界的知性」スティーブン・ピンカーが、米国「リベラル」から嫌われる理由〉〈一つの「失言」で発言の場を奪われる…「キャンセルカルチャー」の危うい実態〉)。 発言や行動が差別的な意味が含まないように配慮する、場合によってはそうした観点から影響力のある人物の差別的な発言を批判する――こうした「ポリティカル・コレクトネス」を重視する風潮は、アメリカでも日本でも加熱してい

                                                                アメリカの大学でなぜ「ポリコレ」が重視されるようになったか、その「世代」的な理由(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
                                                              • [今日の馬鹿]浅い批評家ほどポリコレぶる現象

                                                                「異世界レビュアーズ」第三話に強く抗議する。 https://anond.hatelabo.jp/20200126232858 酷いねこれ。 1.ちゃんと見てんのか?→いや人間の男の乳首だって神経通ってるよな?と突っ込んだが、まぁそれも許す。 そこは乳首じゃなくて女性器の話だろ ちゃんと観てんの? 途中で男性の性産業従事者に対するルッキズムっぽいものもあった気もするが、 まぁキライなオカズに当たっちまった時の反応だろと思ってスルーする。 はあ~~~あ? 「ぽいもの」「あった気もする」ってなんぞ? そんなの1話からガンガンに出てきてるが? ていうかレビューで点数付ける話なんだが? ちゃんと観てんの? 問題はオチだ。 オチとは以下の通りだ。 両性具有の天使が女体化した折に、プレイの相手としてハイエナ娘(男根がある)を選んだことを 人間「あいつ、確信してるじゃねぇか」(眉をひそめて) エルフ「と

                                                                  [今日の馬鹿]浅い批評家ほどポリコレぶる現象
                                                                • 東、宇野、岡田、(大塚)とアフターシンエヴァの日々|amboyuya

                                                                  記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。 また『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』についてつらつらと書く。エヴァについて考えると、語るべき内容がまとまらないので困る。が、この作品においては考えるまでのプロセスを公開し、それを読んでもらうことも大事なことだと思う。というわけで今回も長い。 友達と2回目のシンエヴァ鑑賞を終えた。が、1回目はあれほど胸にふるえるものがあったはずなのに、2回目はこれといって何も感じなかった。種明かしをされている分、情報がスムーズに入りすぎる感じか。洗脳が解けた後なんてこんなものである。 とは言うものの、同行した友達はオイオイ泣いていた。第3村の日々を音楽と一枚絵のスライドショーで表現するパートですでに泣いていたので、横目で様子を伺いながら「いや正直ここは特にアレな部分だぞ……」と思っていたのだが

                                                                    東、宇野、岡田、(大塚)とアフターシンエヴァの日々|amboyuya
                                                                  • 奇天烈格ゲー『豪血寺一族』過去作復刻は難しそう。倫理観の移り変わりが障壁に - AUTOMATON

                                                                    格闘ゲーム『豪血寺一族』シリーズは、来年2023年で30周年を迎える。本シリーズの大きな節目に、過去作品の復刻の企画が人知れず立ち上がっていたようだ。しかしながら、ゲームの復刻は思わぬ壁に直面しているようだ。その壁とは、現代の倫理観と過去作との間に生じた“ズレ”である。 『豪血寺一族』は1993年に、アトラスがアーケード向けにリリースした対戦格闘ゲームだ。本作はゲームプレイはもとより、「登場キャラクターの濃さ」で知られている作品である。まず、主人公格のキャラクターからして、齢80に迫る老女「豪血寺お種」を配する突き抜けっぷりだ。また、多彩なキャラたちは、シリーズを通じて血縁関係となっている(一部例外除く)。強さを至上とする一族による、文字通り骨肉の争いが展開される内容だ。また、ニコニコ動画にて多大な人気を誇った動画「レッツゴー!陰陽師」も、もとを辿れば『新・豪血寺一族-煩悩解放-』のステー

                                                                      奇天烈格ゲー『豪血寺一族』過去作復刻は難しそう。倫理観の移り変わりが障壁に - AUTOMATON
                                                                    • 強者の道徳だよ、二重の意味でー『21世紀の道徳』 - シロクマの屑籠

                                                                      21世紀の道徳 作者:ベンジャミン・クリッツァー晶文社Amazon 去る12月、『21世紀の道徳』という書籍が出版された。筆者は、日本暮らしのアメリカ人にしてブログ『道徳的動物日記』を書いているベンジャミン・クリッツァーさんで、これまでも活発に議論をしてらっしゃった方だ。 そういう出自の方がアップトゥデイトな書籍と古典を紐解きながら、現代の道徳的問題を縦横に論じたのが本書、である。 とはいえ、同書を21世紀の道徳ダイジェストとみるのはたぶん違うと思う。いや、もちろん同書には『学問の意義』『動物倫理』『ジェンダー』『進化論とリベラル』といった道徳と縁の深い話題が並び、さまざまな書籍が紹介されているのだけど、総花的に紹介されているわけではなく、たとえば『ブルシット・ジョブ』や現代フェミニズムの書籍の幾つかなどは、かなり批判されている。でもって、通読すると筆者の道徳観が浮かび上がってきて、「なる

                                                                        強者の道徳だよ、二重の意味でー『21世紀の道徳』 - シロクマの屑籠
                                                                      • フェミニズムと表現規制についてのざっくり覚書(1) 反表現規制フェミニストが語る、フェミニズム史概観|ヤヤネヒロコ

                                                                        世間で「フェミニスト」を名乗る皆さんの主張が多様すぎて訳わかんなくなっているひとをけっこう見かけるので、表現規制問題を軸にざっくりと整理する記事を書いてみようと思った。話題を追いかけている人には今更な内容が多いし、ざっくりといっても8000字弱あるけど…… ## フェミニストと性表現検閲と真のフェミニスト フェミニズムは、「女性解放」「女権拡張」「男女平等」など、多様に訳される。フェミニストもアンチ・フェミニストも「真のフェミニスト」を定義したがるが、表現規制問題を軸にする場合、これを定義するのはかなり難しい。 フェミニストのフェミニストによる反検閲・表現の自由論として著名な「ポルノグラフィ防衛論(原題:Defending Pornography: Free Speech, Sex and the Fight for Women's Rights、ナディーン・ストロッセン著)」の序文には、

                                                                          フェミニズムと表現規制についてのざっくり覚書(1) 反表現規制フェミニストが語る、フェミニズム史概観|ヤヤネヒロコ
                                                                        • BLは存在自体がポリコレに反する……で、だから何?

                                                                          「BLはポリコレではない」議論(anond:20200710045020)、だいぶ盛り上がりましたね。 もう「現代日本のBLは存在自体がポリコレではない」には共通了解が取れたと理解していいんですかね? いや、だってどう考えても政治的に正しくないし。 理屈が理解できない人は当事者の人がスライド作ってくれてるからそれを見ような。 https://docs.google.com/presentation/d/1RY27M0g28cM9MTm2Mk5TYH-W_RzEZoiymCtJXeftFB0/edit#slide=id.p 個々の描写がどうとかではなくて「性的少数派の性愛をそうでない人たちがおもちゃにしてる」という構図自体がポリコレ的にアウトもアウトだという話なので、いくらホモ呼びをやめたり対等な関係性を意識したりしようがポリコレ違反からは逃れられないってことですね。 で、この、「BLはポリ

                                                                            BLは存在自体がポリコレに反する……で、だから何?
                                                                          • 「わざわざカミングアウト」と言えて他愛ない人達よ - やしお

                                                                            「AAAの與真司郎氏がゲイであることを告白した」ニュースにまつわるあれこれと、個人的なこととかのメモ。 【全文】「AAA」與真司郎さん、ゲイだと公表「自分を愛することが一番」ファンに向けた言葉:東京新聞 TOKYO Web 「わざわざ」カミングアウト Twitter(X)の右派アカウントが「いつも思うんだが、個人的な話だから黙ってればいいのに何でわざわざカミングアウトするかね。」とこのニュースに対して投稿して、1万以上のいいねを集めていた。 これって、「『自分は異性愛者だ』とは『わざわざ』言わないのに変だよね」という、いにしえからある言われ方だけど、どうして「わざわざ」言う必要が(異性愛者とは違って)生じる状況になるのか、という問いを無視しないと言えない話で、あまりに無邪気過ぎるか、ずるいかどっちかだなといつも思う。 リプ欄で「落ち目だから話題作りのためにしているだけ」とか、「ビッグウェー

                                                                              「わざわざカミングアウト」と言えて他愛ない人達よ - やしお
                                                                            • データ視覚化/ダッシュボードデザインを成功させるための95のチェックリスト

                                                                              データ視覚化やダッシュボードデザインは文字通り「視覚化」「デザイン」というくらいですので、目に見えているところだけを語られがちです。しかし、実は最も重要なのは徹底したオーディエンス(ユーザー)主義の意識、そして質の高い問いの設定です。なぜなら、オーディエンスは、つまらないと感じたり、わからないと感じるとすぐに離脱するからです。これはとても単純で当たり前とも言えるのですが、データ視覚化に夢中になっていると忘れがちなポイントです。 下図は、ダッシュボードに表れるものとその根底に潜む要素を模したものです。データ視覚化の深層部分はこのような氷山で説明できるのではと考えています。 上側半分はよく語られがちですが、下側は見過ごされがちです。ですので、本記事では、上側から下側まで一気通貫のチェックリストを紹介します。弊社では、プロジェクトの開始時から最後まで考えていることです。これらの要素は相互に影響し

                                                                                データ視覚化/ダッシュボードデザインを成功させるための95のチェックリスト
                                                                              • 映画『バービー』への疑問、なぜトランプではなく、ビル・クリントンの写真なのか?なぜ東アジア系のバービーには台詞がないのか?新たな『映画政治家』ガーウィグ監督に対する忖度と神格化への懸念|CDBと七紙草子

                                                                                広告宣伝と映画の価値はまた違うもので、映画としてはよく出来ているのだろう、という思いもあり、またグレタ・ガーウィグ監督の『ストーリーオブマイライフ 私の若草物語』も良かった記憶があるので、初日が休日ということもあり早朝の初回に見てきました。 SNSでは、肯定派が「素晴らしいフェミニズム映画、これが大ヒットして世界は変わる!」否定派が「露骨なフェミニズムでうんざり」といった両極端なのですが、正直な感想としては 「大衆向けの中道路線、部分によってはフェミニズム批判ですらある映画」 という印象でした。 これは筆者だけの印象ではなく、フェミニストのコアな部分からもよく出ている声です。以下に東京大学大学院教育学研究科教授の隠岐さや香教授のツイートを引用します。 <引用>留学時代の友人からは「無知な人にフェミニズムの基礎を説明するレベルの内容」、個人的に好きな配信者(仏)は「ネオリベ自己実現の肯定に留

                                                                                  映画『バービー』への疑問、なぜトランプではなく、ビル・クリントンの写真なのか?なぜ東アジア系のバービーには台詞がないのか?新たな『映画政治家』ガーウィグ監督に対する忖度と神格化への懸念|CDBと七紙草子
                                                                                • 【エッセイ】これからは「田舎」の話もしよう: ポリティカル・コレクトネスが絶対に直視できない「地域格差」を考える|堀口 英利 | Horiguchi Hidetoshi

                                                                                  はじめに先日『意識高い系は「弱者の視点」を持ち得るか?: キラキラ界隈の「冷や飯食い」として「意識高い系」エコーチェンバーを考える』と題したエッセイを投稿し、これを機にABEMAプライムに出演してから「地域格差」について考えています。 このエッセイでも述べたように、たとえば大学進学のハードルは「都会と地方」と「男性と女性」で敢えて比較すると、圧倒的に前者でこそ格差が大きい(よって【地方×女性】のように、弱者性が交差して「掛け算になる」属性こそ最も大変になる)はず。そして、この格差は大学進学に限らず、就職活動ほかキャリア形成全般で指摘できます。つまり、「地域格差」は「階級の格差」であり、地域格差は「階級の再生産」に繋がっているのです。しかし、本稿で述べるように、旧態依然とした価値観が蔓延る田舎を含む地方はポリティカル・コレクトネスに反する(政治的に正しくない)存在であり、よってポリティカル・

                                                                                    【エッセイ】これからは「田舎」の話もしよう: ポリティカル・コレクトネスが絶対に直視できない「地域格差」を考える|堀口 英利 | Horiguchi Hidetoshi