東日本入国管理センター(茨城県牛久市)に収容されていたカメルーン人男性の死をめぐり、国の責任が問われた訴訟の判決が16日、水戸地裁で言い渡される。全国各地の収容施設内で毎年のように死者を出しながら、一切責任を認めようとしない出入国在留管理庁。繰り返される収容死についての司法判断を前に、これまでの裁判の経緯を含めて振り返る。 国が管理する施設内で、「死にそうだ」と訴える病人を放置し、半日後の心肺停止まで医師の診察を受けさせなかったことが、果たして正当化され得るものなのだろうか。カメルーン人男性のWさん(当時43歳)が死亡したのは、2014年3月30日のことだった。前年11月に成田空港の入管施設から同センターに移送され、同月中に糖尿病を含む複数の疾患を抱えていることが庁内の診察で判明、入管側も把握していた。 Wさんは2月からは「深刻な胸の痛み」や「息をするのも苦しい状態」を入管側に伝えており、