香港国際映画祭に合わせて開催された俳優ブルース・リーの展示会(2010年3月31日撮影、資料写真)。(c)MIKE CLARKE / AFP 【6月11日 AFP】香港政府は11日、市内で公開される全ての映画を検閲し、国家安全維持法(国安法)に基づく違反行為を取り締まると発表した。政治的な自由のみならず、芸術面での自由も大きく制限されることになる。 2019年に民主派による大規模な抗議デモに揺れた香港では、当局がその後、中国政府への批判を根絶するべく一斉摘発に乗り出した。国安法と「愛国者治港」のスローガンの下、体制批判は非合法化され、民主派の運動は抑圧の対象となった。 次の標的となったのが映画だ。香港政府は、映画検閲条例を改定し、「国家安全保障を脅かす犯罪に相当し得るあらゆる行為や活動」を新たに検閲対象に加えたと発表した。 直ちに施行された新条例の検閲指針には、「検閲官は映画全体と視聴者へ