自民党安倍派から直近5年間で1千万円を超える裏金を受け取っていた疑惑について、松野博一官房長官は8日の衆参予算委員会や記者会見で「答えは差し控えたい」と繰り返し、説明を拒んだ。野党の更迭要求を岸田文雄首相は否定したが、自民内で辞任論が広がっており、松野氏の交代は不可避の情勢だ。 松野氏は2019~21年に安倍派の実務を取り仕切る事務総長を務めた。8日の予算委で、政治資金の処理について「適正に処理してきた」と説明する一方、裏金の有無など具体論については「政府の立場としてはお答えは差し控える」「派閥で事実確認がなされている最中で、私の政治団体についても精査し適切に対応していきたい」などと繰り返した。「引き続き緊張感を持って、与えられた職責を果たしていく」とも語った。 内閣の要である官房長官に裏金疑惑が浮上し、説明も果たさない状況に、野党は松野氏の更迭を要求。これに対し首相は「それ(政治資金問題