3月30日、コメディアンの志村けんさんが新型コロナウイルスに感染し、肺炎で亡くなったというニュースにもっとも敏感に反応したのは台湾だった。どの台湾メディアも、おそらく台湾ではコメディアンに対する最高の敬称である「喜劇王」「爆笑天王」と呼び、志村さんの訃報を伝えていた。 東京都内を中心に新型コロナウイルスの患者数が増え続けているという報道に接しながらも、台湾国内で日本の感染状況を身近に感じることは難しかった。そこに飛び込んできた志村さんの訃報は、台湾国内に大きな衝撃を与えたと言っても過言ではない。 志村さんの訃報が伝えられた3月30日午後には、台湾の蔡英文総統が自らのSNSで日本語による追悼を行った。一国の元首が他国のコメディアンを追悼することは異例中の異例のことだ。このことからも、台湾における志村さんの存在感がどれだけ大きかったかがわかる。 台湾で浸透する志村さんのギャグ しかし、彼はなぜ