印刷 遺骨収集の流れ フィリピンで第2次世界大戦中に戦没した旧日本兵などの遺骨収集で対象外の骨が混入した可能性が指摘された問題で、事業を所管する厚生労働省は5日、現地で収集された鑑定前の遺骨に、フィリピン人や女性・子どもとみられるものが多数含まれていた、との検証結果を発表した。同省は収集作業を現地の関係者に任せ、チェックしなかった。今後は収集や鑑定方法を厳格にする方針だ。 すでに日本に持ち帰られた遺骨については、フィリピン政府側の証明書があることを理由に「すべて日本兵のものと考えている」との見方を示す一方、違う骨の混入の可能性は「完全に否定できない。遺族に疑念を持たれている」とも説明。いったん東京・千鳥ケ淵の戦没者墓苑に納骨した約4500柱を同省の霊安室に移す異例の措置をとったことを明らかにした。 厚労省はフィリピンでの遺骨事業を2009年から東京のNPO法人「空援隊」に委託。10年