宗教改革の争点は「信仰の形」だと思われます。 華やかな世界ではルネサンスが起こっていましたが、一方では百年戦争、黒死病、飢饉、シスマ、ばら戦争、フス戦争、ウィーン包囲、等々「死」と言うものと人びとが隣り合わせとなって生きていた。このことから人びとの間に「救いを得る信仰とは何か」という観念が非常に強くなります。その結果異端もまた多く生まれるのですが。というかむしろ異端が生まれ、それが教会を動かすほどの大きな潮流となること自体、社会が「正しい信仰」を求めていたことを示しているのだと思います。このことは、同時期に起こっていたルネサンスの数多くの作品のかにも見て取ることが出来ます。 そのため、この当時は沢山の発見がありました。個人の発見、死の発見、煉獄の発明、などなど。アダムとイヴが犯した罪ではなく、自らが犯した罪と言うものに気付き始めた、と言うべきなのかもしれません。 死と言う観念が恐怖として捕