いつ誰が…ネット空間で内容変遷、匿名の悪意が消えず 沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事が「娘を中国に留学させ、中国当局に便宜を図ってもらった」という事実無根のうわさに、長年苦しんでいる。いつ誰が言い始めたのか、政敵の流した「フェイクニュース」なのかは不明だが、うわさはネット空間で内容を変えながら拡散を続けている。「人のうわさも七十五日」は過去の話。匿名の悪意が消えることなく、当事者を悩ませ続けるネット社会の闇が浮かんだ。【大村健一】 2男2女がいる翁長氏は「上の娘は県内に勤め、下は埼玉の大学に行き、一度も中国に行っていない」(2015年10月の県議会答弁)と否定し続けてきた。今年4月には県内の講演で「ネットを介した誹謗(ひぼう)中傷の伝播(でんぱ)は驚異だ。(人びとが)素直に信じ込むことに苦しさや寂しさを感じる」と胸中を打ち明けた。
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