独立行政法人「情報通信研究機構(NICT)」は、昨年1月17日に中国科学院上海微系統研究所(SIMIT)との間で研究協力覚書に調印した。相手の了解なしに提案内容を外部に漏らさない機密保持条項が付いている。重点協力項目は超電導、バイオ・エレクトロニクス、テラヘルツ波(光波と電波の中間域にある電磁波)の3つだが、必要に応じて他の情報通信技術分野にも協力を広げる内容だ。 テラヘルツ波はレーザー兵器に利用でき、米軍が大量破壊兵器対応などを目的に技術開発に全力を挙げている。NICTは「SIMITが軍系かどうかは把握していないが、SIMITとの協力は軍事技術には一切関与していない」(広報室)としている。 ◆レーザー技術開発 理研は、昨年9月10日に中国科学院上海光学精密機械研究所(SIOM)との間で研究協力覚書を締結した。レーザーおよびその関連技術の開発のために「理研-SIOM連携研究室」を上海に設置