stod phyogsとは、チベット語で「上手方面」の意味。チベットを東西に流れる大河ヤルツァンポの上手側=西部チベット、そしてさらに西の方 にあたります。 チベット文字ドゥツァ体が仏教ニンマパと関係しているかも?というのが前回までのお話でしたが、推測ばかりが多くてあまり歯切れのいい話になりませんでした。 これがボン教の伝承になると、ブルシャ(ボロル)がボン教先進国として、もう少しはっきりした姿で伝説の中に登場します。チベット文字ドゥツァ体は、ブルシャ(ボロル)とも関係が深いボン教関係者によってチベットに持ち込まれた、という可能性もありうると考えます。 ------------------------------------------ 現在もドゥツァ体で書かれたボン経典はかなり頻繁に目にします。接触しやすい例を二つほど挙げておくと、 ・テンジン・ワンギェル・リンポチェ・著, 梅野泉・訳
stod phyogsとは、チベット語で「上手方面」の意味。チベットを東西に流れる大河ヤルツァンポの上手側=西部チベット、そしてさらに西の方 にあたります。 さて、サンギェ・イェシェの年代を訂正したところで、ようやく本道に戻ります。 ------------------------------------------ 『一切仏集密意経』のブルシャ語タイトルを解釈するには、その前段階として、かなり面倒な手はずを踏まないと、誤字を解釈してしまう危険性があることを話しました。現段階で、私にはそのやっかいな問題を解決する能力はありません。 ここでは、唯一このブルシャ語タイトルの解読を試みているPoucha(1960)の仕事を紹介するだけにしておきます。とはいえ、Pouchaの釈字や解釈がすべて正しいと考えているわけではありません。 参考: ・Pavel Poucha (1960) Bruža -
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く