英語圏、仏語圏では、たとえば fi や fl の組み合わせが出てきたら合字にする、というふうに f が最初に来る合字はきっちり例外無しに使うんですが、ドイツ語圏はちょっと違います。これは金属活字書体の Aldus(アルダス)ですが、組版工がきちっと使い分けてます。 「Oberfläche」では合字を使うけど、「Auflagen」では別々の f と l で組んであります。ドイツの組版には決まりがあって、「Auflagen」は auf と lagen という別の単語の合成でできた単語だから、その部分は f と l が隣り合っても合字にしないんです。 この話をドイツの熟練活版組版工とすると、例外無しに止まりません。
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