アーネスト・クラインの『ゲームウォーズ』を読みました。 人類にとって革新的なネットワーク世界オアシスが生活にも密着した2041年が舞台。開発者のジェームズ・ハリデー(ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズあたりがモデルだろう)の莫大な遺産の争奪戦が仮想現実内外で、展開されます。クライマックスでは、メカゴジラとウルトラマンが戦う、などというオタクネタ満載の小説。私が、この小説のことを知ったのは、山本弘『君の知らない方程式 BISビブリオバトル部』の中で、ヒロインの伏木空が、この本を紹介していたから。ストーリーを魅力的に語って、「面白そう」「読んでみたい」と思わせるのは、さすがプロの作家の筆と言うべきで、『ゲームウォーズ』そのものの紹介は、そちらに譲ったほうがよいでしょう。 私が、今回、書くのは、作品中に登場する奴隷の描写についてです。 『ゲームウォーズ』の作品世界では、債権者が、債権の回収のため