『地球温暖化』論に騙されるな (丸山) 丸山 茂徳, 2008: 『地球温暖化』論に騙されるな! 講談社, 189ページ。 2008年5月下旬、地球惑星連合学会大会の中で 著者が呼びかけた分科会があったのだが、 わたしは出席する時間がとれなかった。 その代わりに本を読んでみることにした。 このノート(最後の段落以外)は、題名のような主張に対する反論のつもりで書いた。 著者の議論は、科学内の問題提起としてはおもしろいのだが、 CO2排出を減らす政策に反対する根拠としては弱すぎる。 (しかも化石燃料消費を減らす政策に反対することは著者の本意でもない。 それが気候対策としては有効でないと考えているようだが。) まず、著者の主張の一部は、次のように整理すれば、 わたし自身も主張したいこと(増田, 2007a, b 参照)だ。 次のような観点のない、CO2が諸悪の根源であるかのような温暖化論をもとに