飢饉から庶民救った藩医・建部清庵 生誕300年企画展開幕 清庵の著作をはじめとする展示資料 建部清庵 一関藩医で、庶民を飢饉(ききん)から救った「民間備荒録」の著作などで知られる建部清庵(たけべ・せいあん)の生誕300年を記念する企画展「江戸時代の病と医療」が29日、出身地・岩手県一関市の市博物館で開幕した。人命を最優先した賢人の足跡だけでなく、江戸時代の人々が病気とどう向き合い、命をつないできたかを振り返る内容になっている。11月11日まで。 展示しているのは、建部家をはじめとするゆかりの個人らが所蔵する清庵にちなんだ資料のほか、各地の博物館が収集した蘭学の史料や模型、それに清庵が活躍した江戸時代の医療器具など計179点。 清庵が、庶民を飢饉から救うために野草の食べ方や薬草の使い方などを説いた「備荒録」のほか、杉田玄白との間で交わした書簡をまとめた「和蘭医事問答」、江戸後期に五臓六腑