寒がりで敏感肌な私にぴったりなインナー お腹から足まで暖かい薄手のインナー。これならおしゃれも楽しめます。 「味見してみますか」 差し出された小皿には、うっすらと色のついた出汁。ふわりとたった湯気ごと飲み干すと、ううむ、なんというか、これって意外と……。 「淡い、でしょう」 ほほえむのは、山梨県都留市で長い歴史をもつ耕雲院の副住職、河口智賢さん。味が薄いのとは、ちょっと違煎り大豆の香ばしさ、かんぴょうの甘み、椎茸のうまみ、それに昆布の滋味と、材料の味は存分に出ているのだから。しかし舌にのるや、その味は淡雪のように溶けて消えてしまいます。はかなくて、頼りない。 「これこそが精進料理に大切な『淡たん』なんです」 「淡」とは精進料理において、酸、苦、甘、辛、塩の五味に加え、それ以上に最も尊ばれる味の基本だ。その力は、旬の野菜を調理したときに発揮される。精進出汁でふっくり煮含めた秋野菜の味わいたる
