少し前のことになるが、9月の三連休は皆様如何お過ごしであったろうか。 筆者は温泉に浸かってきた。 ただし、場所は北方領土の択捉島である。 内閣府が主催した北方領土ビザなし訪問団の一員として、9月19日から23日に掛けて国後島と択捉島を訪問してきたのである。 そもそも北方領土に温泉などあるのか、と驚かれた方もおられるかもしれないが、実は筆者にとっても驚きだった。 北方領土というのは緊迫した地域の灰色の島であり、どことなく恐ろしい場所、というイメージがつきまとっていたからだ。 筆者以外にもこうしたイメージを持っている人は少なくないのではないだろうか。 だが、訪問前に勉強したり実際に島を訪れてみると、そのイメージは大きく変わった。 以下、今回の訪問で筆者が印象を受けたことについて幾つか挙げてみたい。 なお、筆者は本来、軍事・安全保障についての記事を書くことを期待されてこのコーナーを与えられている