宇宙航空研究開発機構(JAXA)は15日、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」から小型人工衛星を放出する実証実験で、3衛星を選定したと宇宙開発委員会に報告した。 魚眼カメラで地球を撮影する和歌山大の「RAIKO」、高出力LEDで可視光通信実験を行う福岡工業大の「FITSAT-1」、超小型熱赤外カメラを搭載する明星電気(群馬県伊勢崎市)の「WE WISH」の3衛星。来年9月ごろ打ち上げ、ISS到着から半年以内に放出する。 人工衛星は通常、ロケットで打ち上げて軌道に投入するが、打ち上げ時や火薬を使って切り離す際の衝撃が課題になる。実験では、クッション材で包んだ小型衛星を貨物輸送用バッグに入れてロケットで打ち上げ、ISSに輸送。きぼうのロボットアームを使ってばね仕掛けで軌道に放出し、衝撃の小ささや実用性を確認する。