よく槍玉に挙げられられるのが、掛け算の順序。まぁ数学的に見れば、どっちでも良いのですよ。だが、算数的には違う。これは、算数の学習が数学を履修するのとは異なるからと考えられますね。端的に言えば、数学の要素のごく一部分を切り取って、児童の発達段階に応じた理解のし易さを優先し、習得のメソッドをシステマティックに再構築したものが、算数だと考えれば良いかなぁと。その代償として数学と算数は完全な互換性を担保する事をやめたと。 掛け算で炎上する事が多い順序逆の話題ですが、まず、引き算で考えてみましょう。算数の概念では、負の数はこの世に存在しない。つまり数学で答えが負の数になる差は、まぁ例えるなら0で割る除算と(計算不能)というオーダーで等価。故に、“3-2”は計算できても、“2-3”はそもそも計算できない式となります。そうすると、“引かれる数”、“引く数“、という定義とその違いの理解が必要不可欠な存在に