アジの干物が宇宙へ旅立つ-。愛媛県の食品製造会社が開発したアジの干物が、宇宙航空研究開発機構(JAXA、茨城県つくば市)の認証する宇宙日本食に選ばれた。干物の認証は日本で初めてという。決め手となったのは骨まで食べられるという特性。宇宙飛行士のカルシウム不足も補うことができるとして注目されているが、もともと高齢者向けに開発された商品だったという。 骨まで食べられる 愛媛県東温市の食品製造販売会社「キシモト」の骨まで食べられる「まるとっと」を発展させた「スペースまるとっとアジ(薫製しお味)」。 まるとっとは、同県産業技術研究所が開発した魚骨の軟化技術を用い、同社が約10年前に商品化した。この技術は、加圧、加熱することで骨の硬いタイでも頭から尻尾まで身と変わらない軟らかさにするもの。まるとっとは本来、カルシウムが不足しがちな高齢者向けに開発されたものだった。