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書評に関するtakeshi4839のブックマーク (23)

  • 正義の反対は悪ではなく、もう一つの正義だ『正義はどう論じられてきたか』

    世の中には、あてにならない言葉がある。 「行けたら行くわ」 「怒らないから言ってみなさい」 「テスト勉強してないわー」 「大丈夫、何もしないよ絶対に」 他にも、「全米No.1」や「免疫力」、「効果を実感したと答えました」なんて浮かぶ。これらは、言葉があてにならないというよりも、むしろ、このセリフを言う人を信じてはいけない。「行けたら行くわ」と言う奴は頭数に入れないし、「何もしない」は連れ込むための方便だ。 これに「正義」が入る。あてにならないのは言葉ではなく、ふりかざす人。前提なしで「正義」を振りまわす人が胡散臭い。主義に応じて伸び縮みし、いかようにもカスタマイズできるこの言葉を、それが使われることで流された血をきれいに忘れ、恥ずかしげも恐ろしげもなく使う人を、わたしは信じない。 この「正義」について、古代から現代までを振り返り、正義論の思想地図を検証したのが書になる。プラトン、アリスト

    正義の反対は悪ではなく、もう一つの正義だ『正義はどう論じられてきたか』
  • 「歴史」のスゴ本オフで、積読山がさらに高くなる

    好きなを持ちよって、まったり熱く語り合うスゴオフ。 これが嬉しいのは、「」つながりで人の輪がどんどん広がるところ。なんせ、「このが好きだ」とオススメすると、「そのが好きなら、このはきっと気に入るはず」というアドバイスがリアルで聞けるから。 毎回テーマを決めて、それに沿ったが集まってくる。大型書店でありがちな特集とは異なり、ド定番のみならず変化球、裏返し、意外なつながりなど、の大喜利になっているのも面白い。「なぜその一冊なのか」を聞いているうちに、その人となりが見えてくるのは、もっと楽しい。詳しくは、facebook「スゴオフ」をどうぞ。 今回は「歴史」がテーマ。書店や図書館歴史コーナーに並んでいる人類史や歴史書をはじめ、美術史、偽史、黒歴史コーヒーや日刀、ベストセラーや疫病といった切り口から見た人類史がドラマティックだ。 さらに、聖書を戦史として読むという指摘が目鱗

    「歴史」のスゴ本オフで、積読山がさらに高くなる
  • 「カスタマイズ(特注)」が21世紀の消費動向にもたらすもの | ライフハッカー・ジャパン

    『カスタマイズ 【特注】をビジネスにする戦略』(アンソニー・フリン、 エミリー・フリン・ヴェンキャット著、和田美樹訳、CCCメディアハウス)著者のアンソニー・フリンは、1日1万ものシリアルバーをカスタム製造する「ユーバー(You Bar)」設立者。「自分にとってなにがおいしいか、自分のからだにはなにがいいかを他人に決めさせてはいけない」という信念のもと、「カスタマイズ」こそが21世紀のビジネスモデルだと位置づけているのだそうです。 私のビジネスは、シリアルバー業界に革命をもたらした。しかし、われわれのやっていることは、実は製造業全体に今起きている大変動のほんの一例にすぎないのだ。(中略)この変動は、きわめて大きく広範囲なもので、今後数十年の輪郭を形作ることになるだろう。(中略)2012年の今、われわれは、21世紀の「カスタム革命」の入り口に立っているのだ。(13ページより) それは、シリ

    「カスタマイズ(特注)」が21世紀の消費動向にもたらすもの | ライフハッカー・ジャパン
  • 『重力とは何か』が名著である理由 - RyoAnna

    世の中には名著と言われるが沢山あるが、誰かに勧められて読んでもピンとこないことがある。小説だったらオチが面白くなかったり、ビジネス書だったら中身がスカスカだったりと理由は様々だが、学術書の場合は難解さが理由の一つだ。 難解だと感じる原因は自分の能力不足によることもあるが、論理が飛躍していたり、具体例が悪いこともある。そんな中、当に名著だと言えるに出会った。タイトルは『重力とは何か』。凄いのは、誰が読んでも重力が分かるように書かれているところだ。 重力の発生源はまだ特定されていない。重力波によって伝わると予想されているが、実際に観測されたわけではない。岐阜県の神岡鉱山に建設されている大型低音重力波望遠鏡で実証できるとよいが、現時点では机上の理論だ。 では、書で何が分かるのか。それは重力が自然界に及ぼす影響と、重力理論の発展の歴史だ。ニュートン力学から始まり、アインシュタイン理論、量子

    『重力とは何か』が名著である理由 - RyoAnna
  • 恐れのみを恐れよ - 書評 - リスクにあなたは騙される : 404 Blog Not Found

    2014年07月24日08:30 カテゴリ書評/画評/品評Psychoengineering 恐れのみを恐れよ - 書評 - リスクにあなたは騙される 早川書房東方様より献御礼。 リスクにあなたは騙される Dan Gardner / 田淵健太訳 [原著:Risk: The Science and Politics of Fear] 2009.05.25 初出 2014.07.24 文庫化につき更新 書こそ、今最も恐るべき一冊だ。 初の著作がこれだとは、著者恐るべき。 書「リスクにあなたは騙される」の原題は"Risk: The Science and Politics of Fear"、直訳すれば「リスク:科学と恐怖政治」となる。そう。書は、むしろ「機会」をも意味する「リスク」ではなく、恐怖というものそのものに関するなのだ。 目次 - Amazonより プロローグ 第1章 リスク社

    恐れのみを恐れよ - 書評 - リスクにあなたは騙される : 404 Blog Not Found
  • 企業は国家を超えた仕組みとなる。あたしもマジで、そー思う。 - Chikirinの日記

    このおもしろかった。 アップルやグーグルのみならず、マクドナルドからエクソン、モンサントまで、国境を超えて世界を「俺様の世界」に変えていく巨大グローバル企業の実態について書かれたです。 企業が「帝国化」する アップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔 (アスキー新書)posted with amazlet at 14.04.19松井博 アスキー・メディアワークス 売り上げランキング: 19,402 Amazon.co.jpで詳細を見る→ キンドル版は 610円 働く人への示唆という意味では、ちきりんが以前に書いたこちらのエントリ → 「新)4つの労働者階級」とまったく同じことが書いてあります。 というか、ちきりんは「今から世の中はこうなりますよ」と書いてるのだけど、このの中では「いや、もうそうなってますよ。これ見てください」と、実例が掲載されています。 取り上げられて

    企業は国家を超えた仕組みとなる。あたしもマジで、そー思う。 - Chikirinの日記
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    なぜ自分が自分の形を留めていられるかというと、自分を知る誰かがいるから。 誰も自分を知らない場所へ旅するのもいい。そもそも誰一人いない場所を旅するのもいい。だが、いつかは放浪をやめてこの世界のどこかに落ち着かなければならない。さもないと人という存在と疎遠になり最後には自分自身にとってさえ他人になってしまう。 誰かを撮った写真は、近しい人間の心のなかでしか価値を持たないのと同じように、人の心も別の人間の心の中でしか価値を持たず、その人の思い出は、思い出したときにのみ存在するだけであって、思い出す人がいなくなれば、消え去るほかない。 人生は思い出だ、そして思い出が消えれば無になる。だから人は思い出を物語ろうとする―――コーマック・マッカーシーの『越境』を読んでいる間、そんな声が通底音のようにずっと響いていた。 マッカーシーの代表作ともいえる国境三部作(ボーダー・トリロジー)の第二作がこれだ。第

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  • 世界で大論争、大著『21世紀の資本論』で考える良い不平等と悪い不平等:日経ビジネスオンライン

    フランス人経済学者トマ・ピケティ(Thomas Piketty)氏が書いた『21世紀の資論(Capital in the Twenty-First Century)』が今、米国をはじめ世界中で注目を集め、売れに売れまくっている。700ページ程の分厚い経済書としては異例の出来事だ。皮肉にも、ピケティが上位1パーセントの高額所得者に仲間入りするのは確実だ。『資論』出版のタイミングと誰にでも理解できる大胆な政策提言(富裕層から富を税金で奪い取れ)は、米国政治の右派と左派の感情を刺激するには完璧であった。 2008年に始まった世界金融危機以降、一般大衆は失業や低賃金など経済苦境を長く経験してきた。同時に、かれらは金融危機を引き起こした張人であるはずの、投資銀行の最高経営責任者(CEO)達が一般労働者の1000倍近い超高額報酬を得ているのを見ている。 そして、多くの人びとが資主義そのものに疑

    世界で大論争、大著『21世紀の資本論』で考える良い不平等と悪い不平等:日経ビジネスオンライン
  • 『ゲーデル、エッシャー、バッハ』はスゴ本

    一生モノの一冊。 「スゴ=すごい」の何が凄いのかというと、読んだ目が変わってしまうところ。つまり、読前と読後で世界が変わってしまうほどのこそが、スゴになる。もちろん世界は変わっちゃいない、それを眺めるわたしが、まるで異なる自分になっていることに気づかされるのだ。 『GEB(Godel, Escher, Bach)』は、天才が知を徹底的に遊んだスゴ。不完全性定理のゲーデル、騙し絵のエッシャー、音楽の父バッハの業績を"自己言及"のキーワードとメタファーで縫い合わせ、数学、アート、音楽、禅、人工知能、認知科学、言語学、分子生物学を横断しつつ、科学と哲学と芸術のエンターテイメントに昇華させている。 ざっくりまとめてしまうと、書のエッセンスは、エッシャーの『描く手』に現れる。右手が左手を、左手が右手を描いている絵だ。「手」の次元で見たとき、どちらが描く方で、どちらが描かれている方なのか、

    『ゲーデル、エッシャー、バッハ』はスゴ本
  • 宿題を終わらせる『論理哲学論考』

    ようやく読めた。岩波青で適わなかった宿題が、やっとできた。新訳はとても読みやすく、かつ、驚くだろうが理に適ったことに、横組みなのだ。 そもそもこれは、どういうなのか、なぜこれが20世紀最大の哲学書なのか、そして、ずっとたどり着けなかったラストが、なぜ「語りえぬものについては、沈黙せねばならない」で終わっているのかが、わかった。わたしが難しく考えすぎていたんだ。 これは、数学なんだ。 哲学的なことについて書かれてきたことの大部分は、意味がないという。なぜなら、「哲学的なことについて書かれてきたこと」は、言語を使っているから。プラトン以来、西洋哲学の歴史は、言語の論理を理解していないことによるナンセンスな言説の積み重ねなんだと。なぜなら、「言語の論理を日常生活から直接引き出すことは、人間にはできない(No.4.002)」から。 このあたりの説明は、書の冒頭にある野家啓一「高校生のための『論

    宿題を終わらせる『論理哲学論考』
  • 運に頼らず勝ち抜くための「確率思考」を、東大卒ポーカープレーヤーが教えてくれた

    東大卒ポーカー王者が教える勝つための確率思考』(木原直哉著、中経出版)の著者は、東京大学理学部卒業という肩書きを持ちながらも、卒業後はプロのポーカープレーヤーとしての道を選んだという変わり種。2012年の第42回世界ポーカー選手権大会(WSOP)で「ポット・リミット・オマハ・シックス・ハンデッド」というトーナメントに参加し、日人として初めて世界選手権での優勝を果たしたのだそうです。 つまり書は、ポーカープレーヤーとしての立場から、「勝つために必要なこと」「チャンスを逃さない技術」などをつづった書籍だというわけです。そしてタイトルにあるとおり、キーワードになっているのは「確率思考」。第2章「チャンスを引き寄せる確率的な思考力」に目を向けてみます。 幸運・不運は実力ではない 確率的な思考に親しんでいない人の問題は、確率的な考え方を理解しないまま、都合のいいことだけを無意識のうちに選び、頭

  • ユーミンのキラキラの正体 『ユーミンの罪』 - すぐびん

    ユーミンの罪 / 酒井順子 / 講談社現代新書 松任谷由美の「星空の誘惑」にこんな一節がある。 オレンヂのトンネルの中は 横顔がネガのようだわ はじめてこの歌詞を聴いたときにはぶっ飛んだ。松任谷由美は天才だと思った。 若い人にはピンとこないかもしれないのでちょっと解説しておくと、写真がアナログの時代、カラー写真のネガフィルムはベースがオレンジ色だった。そこに明るいもの(人の顔とかね)は黒っぽく写し込まれている。 ナトリウムランプが照らし出すトンネル内のオレンジ色の空間、シルエットとなった運転席の彼を見つめたとき、その世界がネガのようだと言ったのである。誰がこんな表現を考え付けるだろうか。普段なーんにも思わずに通っているトンネルなのに。松任谷由美は天才なのである。 こんなことを思い出すほどに、ぼくはずっぽしユーミン世代である。ヤンタンで、「卒業写真」を聴いて大津びわ子が嗚咽した瞬間も覚えてい

    ユーミンのキラキラの正体 『ユーミンの罪』 - すぐびん
  • 立花隆による読書の心得14カ条『僕はこんな本を読んできた』 - RyoAnna

    「人は生まれながらにして知ることを欲している」 アリストテレス - 形而上学 人生には限りがある。人は一生のうちで何冊のを読めるのだろう。普通は仕事や家事や情事があるので、読書に割ける時間はあまりない。だからこそ、できるだけ良いを選んで効率よく読みたい。 立花隆は、1964年に東京大学仏文科を卒業後、文藝春秋に入社した。週刊文春の記者を2年半務めた後、自分の時間、つまり読書の時間がない事を理由に退社。東京大学の哲学科に学士入学し、その後から執筆活動を始めた。 『僕はこんなを読んできた』は、そんな立花隆の読書術と書評を載せた仕事と一般教養のための読書について、実践に役立つ14カ条が紹介されている。 金を惜しまずを買え。 必ず類書を何冊か求めよ。 選択の失敗を恐れるな。 自分の水準に合わないものは無理して読むな。 読みさしでやめることを決意したでも、一応終わりまでページを繰ってみ

    立花隆による読書の心得14カ条『僕はこんな本を読んできた』 - RyoAnna
  • 事故る人と事故らない人のあいだ『交通事故学』

    人は一生のうち、一度は交通事故に遭遇して負傷するか死亡する可能性があるという。書は、その確率をより小さくするための一助となる。 著者は早稲田大学の教員で、行動特性の観点から交通事故におけるヒューマンエラー分析を行ってきた。その知見を元に、人間心理、車の構造、交通システム、運転環境の視点で、「どうしたら事故を減らせるか」に迫る。人は間違いをするものだが、車が衝突するかしないかは、ドライバー次第であるという主張に身が引き締まる。事故る人と事故らない人のあいだには、運以外のものが沢山あることが分かる。 「人は間違える」という前提で、「物陰から急に飛び出してきた」という証言や、「とっさのことで間に合わなかった」という説明が再検証される。突然、危険が発生したかのように聞こえるが、実はその前に判断材料があるにもかかわらず見落とし、判断せずに進行してしまったため事故に至ったケースがほとんどだという

    事故る人と事故らない人のあいだ『交通事故学』
  • 戦争映画では語られない『補給戦』とは? ー 何が勝敗を決定するのか - RyoAnna

    司令官が作戦行動とか戦争発起、前進、浸透、包囲、せん滅、消耗など、要するに長々と続く全戦略の実行を頭に描き始める以前に、彼にはしなければならないし当然するべき事柄がある。それは麾下の兵卒に対して、それなくしては兵として生きられない1日当たり3000キロカロリーを補給できるかどうか、自分の才能を確かめることである。ー 補給戦 何が勝敗を決定するのか 一番好きな戦争映画は?と聞かれたら、迷わず『プライベート・ライアン』と答える。ストーリーも映像も素晴らしい完成度で、冒頭からラストまで観る者を圧倒する。 映画の舞台は1944年6月のノルマンディ上陸作戦。アメリカ連合軍はドイツを打破するために、海と空から300万人の兵士をフランスに上陸させた。糧と弾薬の補給、移動と戦闘の時期など、戦争史上、最も綿密に計画された作戦だったが、開始直後から予定は大いに崩れた。それでも連合軍が勝利を収めた理由とは。

    戦争映画では語られない『補給戦』とは? ー 何が勝敗を決定するのか - RyoAnna
  • 英語ができないのは、英単語を知らないからではなく、使えるようなかたちで覚えていないから

    『毎日の英単語 日常頻出語の90%をマスターする』(ジェームス・M・バーダマン著、渡邉淳訳、朝日新聞出版)は、ネイティブの日常会話に使われる単語の頻度を優先して厳選されたという2000語を収録した実用的な書籍。この2000語をマスターすれば、英語ネイティブの日常会話のほぼ90%を身につけたことになるそうです。 とだけ聞くと「そこまで言い切っちゃっていいのかな?」という気にもなってきますが、以後の説明を読んでみると、ならではのオリジナリティが備わっていることがわかります。「書の効用」から、要点を引き出してみたいと思います。 「使える英単語」とは? 英語ができない理由の多くは、英単語を知らないからではなく、使えるようなかたちで単語を覚えていないから。そして、使えるようなトレーニングをしていないからだと著者は言います。 たとえば「book=」と日語訳だけを覚えるのではなく、「buy a s

  • 女王もつらいのだ『働かないアリに意義がある』 - すぐびん

    働かないアリに意義がある / 長谷川英祐 / メディアファクトリー新書 認識されているだけで200万種とされる地球上の生物の中に、ほんのわずか「真社会性生物」と区別されているものがいる。ハチやアリといった膜翅目なんかが代表格で、繁殖を専門にする個体(例えば女王バチ)と労働を専門にこなす個体(例えば働きバチ)からなる集団を作って生きている。書はそんな真社会性生物の生物学、特に進化生物学にまつわる入門書。タイトル、さらには文中で人間社会とのアナロジーが引き合いに出されていることから、パレートの法則などとからめてビジネス書のように読まれる向きもあるようで、読み方は人それぞれでいいんだけれど、ハチやアリのお話として読むだけで純粋に面白い。 まずタイトルにもなっているように、7割ほどのアリは巣の中で普段なにもしていない。これは、アリごとに「反応しきい値」、そろそろ働かんとあかんなあとヨイショと上げ

    女王もつらいのだ『働かないアリに意義がある』 - すぐびん
  • 統計で犯罪を測る『犯罪統計入門 第2版』

    統計の怖さと強さを学ぶ、格好の教則。 たしかに統計は強力なツールだ。しかし、やりようによっては、正しい情報を用いて、堂々と白を黒と言い包めることができる。「嘘には三つある。嘘、大嘘、そして統計だ」、これが冗談でもなんでもないことが分かる。 書は、犯罪統計を探す場所・方法・ノウハウを詳説する。また、警察統計の収集手続きやメカニズムを解説することで、それぞれの統計情報の特性が分かる。さらに、官庁だけでなく、主要先進国の犯罪・司法統計など、ネットを利用した犯罪統計の検索の最前線を紹介している。このテの研究にすぐ着手したいなら、第3部の犯罪統計リファレンスが一番に役立つだろう。そして、通して読むことで、「統計のカラクリ」が分かる仕掛けになっている。 たとえば、「少年犯罪が凶悪化している」神話を思い出そう。いまだに信じている人がいるかもしれないが、比較対象を取捨することで、あるいは異なるスケール

    統計で犯罪を測る『犯罪統計入門 第2版』
  • 2012 No.15 2050年の世界;英『エコノミスト』誌は予測する』を読んで : 前田豪未発表コラム

    10月26 2012 No.15 2050年の世界;英『エコノミスト』誌は予測する』を読んで カテゴリ:歴史雑感 ・2012年10月7日の『朝日新聞』に、『2050年の世界;英『エコノミスト』誌は予測する』の書評が掲載されている(下段参照)のを読み、唸りました。 ・「40年後に予想された日の姿は、超高齢化の末に影響力も豊かさも失った、並以下の国だ。勃興したアジア経済は、世界経済の半分の規模を占めるまでになっている。日は、ひとり存在感が薄い。1人あたり国内総生産(GDP)は、韓国の半分になってしまう」(下段赤い四角の中)。 ・早速買って読みました。が発売されたのが8月5日で、10月初めに小生が買ったのは、早5刷でしたから、快調なペースで売れているのでしょう。 ・目次構成は、以下のとおりで、各章の最後の見開きに要約が載せられており、すごく頭に入りやすい構成になっています。 ・各章共日

  • 知不知 - 書評 - ウナギ 大回遊の謎 : 404 Blog Not Found

    2012年07月31日08:30 カテゴリ書評/画評/品評SciTech 知不知 - 書評 - ウナギ 大回遊の謎 出版社より献御礼。 ウナギ 大回遊の謎 塚勝巳 出来れば土用の丑の日とかに書評を上げるべきだったのかも知れないけど、当時は在庫切れ。祝在庫復活。 ウナギが(材として)嫌いな人は、(生物として)好きになる。 ウナギが好きな人は、好きの意味が変わる。 同じ土用でも土用波のような一冊。いろいろなものがひっくり返ります。 書「ウナギ 大回遊の謎」は、こんな一冊。 カバー背より ウナギは淡水魚と思っている人が多いが、実はニホンウナギは遠く数千キロも離れた太平洋のど真ん中で毎年、産卵していた。書は、大海原で親ウナギが産卵する瞬間をピンポイントでつかまえたい、この究極の謎に挑んだ科学者たちの冒険の記録だ。度重なる失敗にもめげず、海山仮説や新月仮説や塩分フロント仮説などで絞り込み、

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