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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (16)

  • 陰謀論とロシアの世論操作を育てた欧米民主主義国の格差

    現在、格差の下位にいる人々がまとまって影響力を行使することは難しい...... Ink Drop-shutterstock <情報戦への対処が安全保障上の要請である以上、対抗策としての格差への対処もまた安全保障上の課題だ。民主主義国である以上、格差は安全保障上の弱点につながる......> 世論操作のターゲットは政治、経済、文化面で不可視にされた人々 情報戦、フェイクニュース、偽情報、ナラティブ戦、認知戦、デジタル影響工作といったネットを介した世論操作は相手国の国内にある問題を狙うことが多い。その問題は相手国ですでに国内の問題として存在し、分断と混乱を生んでいる。そのためどこまでが他国からの世論操作によるものなのか、自国の国内問題なのかという判別は難しい。 すでに国内問題として深刻になっていた以上、「平和で安全な社会にロシアが偽情報やナラティブを撒き散らして混乱が起きた」といったとらえ方は

    陰謀論とロシアの世論操作を育てた欧米民主主義国の格差
  • 「世界各地で同じことが起こる?」ドイツのクーデター未遂事件が予兆する世界......

    ドイツでのクーデターを企てた組織で、「ハインリヒ13世」を名乗る主犯格の1人 Tilman Blasshofer/Reuters <ゆるいネットワークでつながった陰謀論者たちが武装化して過激になってきている。過去の過激派との違いは深刻であり、従来の方法論ではい止めることのは難しい......> ドイツのクーデター未遂事件は世界に衝撃を与えた。事件に関して、さまざまな記事や分析が公開されているが、この事件の背景について触れているものは少ないようなので紹介してみたい。この事件は大きな流れの一部であり、長い戦いになることが予想される。 事件のあらまし 2022年12月7日、ドイツでクーデターを計画したとして25人が逮捕された。捜査はドイツを中心にイタリア、オーストリアでも行われ、3,000人以上の特殊部隊、警官が動員され、130(一部報道では150)の施設が捜索された。リーダーはハインリッヒ1

    「世界各地で同じことが起こる?」ドイツのクーデター未遂事件が予兆する世界......
  • 中国政府が世界各国からデータを入手する3つの手法とは...

    中国はデータを戦略資源と位置づけ、さまざまな手段を用いて収集してきていた...... REUTERS/Florence Lo <中国政府はさまざまな方法で世界各国からデータを入手しているが、大きく3つの手法を用いている......> 中国は世界各国から技術などの貴重な情報をさまざまな方法で入手している。なぜかあまり話題にならないのが、データ移転=データ・トラフィッキングである。ZOOMやTikTokの内容が中国当局に漏れていたことは有名だ(NW過去記事)。 日ではLINEのデータが中国当局に閲覧可能であることが暴露された。そもそも中国当局は2017年の国家情報法によって中国当局は必要に応じて個人や企業などの保有するデータを入手することが可能になっている。中国国内にデータがあることが漏洩する可能性を意味している。ZOOMやTikTokLINEはあくまで氷山の一角にすぎないのだ。それにもか

    中国政府が世界各国からデータを入手する3つの手法とは...
  • 暴かれた極秘プロジェクト......権威主義国にAI監視システムを提供する「死の商人」グーグル

    サンフランシスコのGoogleオフィスの外で行われた抗議集会...... REUTERS/Paresh Dave <「グーグルは正義よりも人種差別を選んだ」......暴露されたイスラエル政府とのプロジェクト・ニンバス、中国とのプロジェクト・ドラゴンフライ> なぜか日ではグーグルに関するネガティブな情報があまり報道されない傾向がある(わずかに報道されることもあるが)。2022年7月24日、The Intercept_誌はグーグルプロジェクト・ニンバス(Nimbus)の隠された事実を暴露した。プロジェクト・ニンバスとは、イスラエル政府からグーグルとアマゾンが受注した12億ドル(約1,700億円)のクラウドコンピューティングの名称である。 以前からイスラエルはパレスチナ人に対する監視システムを構築、運用していたが、それがプロジェクト・ニンバスによってさらに高度になるのではないかという懸念が

    暴かれた極秘プロジェクト......権威主義国にAI監視システムを提供する「死の商人」グーグル
  • アメリカが直面する内戦の危機と中絶問題──武装化したQAnonやプラウドボーイズ

    <カリフォルニア大学のグループが行った調査で、半数以上が数年以内にアメリカで内戦が起きると回答した......> 日ではほとんど報道されることはないが、アメリカでは多くの国民が内戦を現実起こり得る脅威として認識している。カリフォルニア大学のグループが行ったアメリカ全土を対象にした調査では、半数以上が数年以内にアメリカで内戦が起きると回答したほどである。 アメリカが内戦の危機に直面していることを示した書籍『How Civil Wars Start』はベストセラーになっている。著者のBarbara Walterは30年間内戦を研究し、CIAの諮問機関Political Instability Taskforceに所属していたこともある。この分野の専門家の指摘とあって、さまざまなメディアで大きく取り上げられ、注目されている。 世界各地の武力衝突をモニターしているArmed Conflict L

    アメリカが直面する内戦の危機と中絶問題──武装化したQAnonやプラウドボーイズ
  • 長期隔離実験で、火星移住には地球への反乱リスクがあることが判明

    「彼らは外部の統治機構からの完全な独立を図るかもしれません」...... e71lena-iStock <宇宙船での長期生活を模した複数の隔離実験において、クルー同士が団結し、管制室への反抗心を示す傾向がみられた。火星vs地球の構図も起き得る、と専門家は警告している> 宇宙開発は急速に進展しており、月あるいは火星への入植計画も現実味を帯びてきている。一方、技術の進展だけで補い難いのが人間の感情だ。閉鎖された宇宙船での長期の旅や、物資が限られた星での生活は、クルーの精神と共同生活に悪影響を及ぼす懸念がある。 こうした心理面・行動面での課題を洗い出すべく、ロシア生物医学問題研究所(IBMP)はNASAと共同で、クルーたちを人工的な閉鎖環境に置く模擬実験を行なっている。今年11月から、「SIRIUS-21」と呼ばれる8ヶ月間の長期隔離実験がスタートした。 実験に参加しているのは、ロシア宇宙飛行士

    長期隔離実験で、火星移住には地球への反乱リスクがあることが判明
    takeshi4839
    takeshi4839 2021/12/20
    長期隔離実験で、火星移住には地球への反乱リスクがあることが判明
  • 世界でもっとも多い統治形態は民主主義の理念を掲げる独裁国家だった

    <最新の民主主義指標から見ると、現在、もっとも多い統治形態は、選挙独裁主義で、62ヵ国、世界人口の43%となっている...... > 稿は埼玉大学国際シンポジウム「パンデミック時代における科学技術と想像力」(2021年3月27日、28日)の基調報告として発表する内容のうち、現状整理の部分をふくらませた。シンポジウムではこれからの課題と可能性に主に触れる予定である。無償のウェビナーで申し込みは3月25日まで延期となったので関心ある方のご参加を歓迎する。 最新の民主主義指標から見える民主主義から権威主義への移行 民主主義の危機あるいは衰退が叫ばれて久しい。最近、公開された民主主義の指標として知られるイギリス、エコノミスト誌Intelligence Unitの「民主主義指数」とデンマークのV-Demの最新版ではいずれも民主主義の後退が確認された。特に民主主義指数では2006年に最初の指標を公開

    世界でもっとも多い統治形態は民主主義の理念を掲げる独裁国家だった
  • 中国に「ノー」と言っても無事だったオーストラリアから学ぶこと|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    Australia Shows the World What Decoupling From China Looks Like <コロナ発生源の独立調査を主張したオーストラリアに、中国政府は前例のない、経済全体に関わるほどの報復措置を仕掛けたが影響は驚くほど小さかった。これを見て、オーストラリアに追随する国々も出てきている> 事の発端は、オーストラリアが「傲慢にも」、新型コロナウイルスの発生源について独立した調査をすべきだと主張したことだった。中国はこれに激怒し、前例のない大規模な通商上の報復措置を取った。農産物から石炭まで、多分野に及ぶオーストラリア産品の輸入を凍結。両国の経済関係はあっという間にデカップリング(切り離し)の憂き目を見た。 とはいえ中国の狙いが、オーストラリアの「反抗」に経済的なお仕置きをし、それを見せしめにして、他の国々にも「逆らったら痛い目に遭うぞ」と警告することだっ

    中国に「ノー」と言っても無事だったオーストラリアから学ぶこと|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
    takeshi4839
    takeshi4839 2021/11/16
    中国に「ノー」と言っても無事だったオーストラリアから学ぶこと
  • ネコはいつでも飼い主を思っていた...常に居場所を頭の中で追跡との調査結果が|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    <飼い主が見えない場所にいるときでも、ネコは『ここにいるだろう』と思い描いているらしいことが分かってきた> ネコは、飼い主が見えないところにいるときでも、その居場所を「頭の中で思い描いている」ことが、研究で明らかになった。ネコは、飼い主の声を頼りに心的イメージをつくりあげながら、その動きを追いかけているのだという。 京都大学で心理学専修博士課程を修了した、麻布大学特別研究員の高木佐保を中心とする研究チームは、飼い主と見知らぬ他人の声を使って、ネコに関する一連の実験を行った。 米国獣医師会(AVMA)によると、2017~18年にアメリカで飼われていたネコは5838万5725匹。4世帯に1世帯が、少なくとも1匹のネコを飼っていた。 ネコは一般的に、犬よりも飼い主に対する態度がよそよそしいと考えられている。2013年の研究では、ネコは飼い主の声を認識しているものの、無視を決め込んでいることがわか

    ネコはいつでも飼い主を思っていた...常に居場所を頭の中で追跡との調査結果が|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
    takeshi4839
    takeshi4839 2021/11/16
    ネコはいつでも飼い主を思っていた...常に居場所を頭の中で追跡との調査結果が
  • イーロン・マスクはジオン・ダイクンの夢を見るか?──ビッグテックが宇宙を目指すほんとうの理由

    アマゾンのジェフ・ベゾスは宇宙にコロニーを作って地球を守ろうという...... Blue Origin <ビッグテックは新しい世界を拓こうとしているが、それは決して人類の可能性を追求するためではない......> ジオン・ダイクンは正確には、「ジオン・ズム・ダイクン」という機動戦士ガンダムシリーズの登場人物だ。登場回数は少ないものの、作品の背景となるジオニズムと呼ばれる思想を提唱した重要人物である。宇宙移民の独立を訴え、宇宙時代に合った新しい人類=ニュータイプの誕生を予言した。くわしい説明は省くが、宇宙時代における新しい思想と国家のあり方を提示した人物と言ってよいだろう。 機動戦士ガンダムシリーズは、宇宙移民と地球連邦との対立という比較的古典的な構図で成り立っているが、現実の世界では国家とならぶ地政学上のアクターとなったビッグテックが事業拡大の一環として宇宙に触手を伸ばし始めている。宇宙へ

    イーロン・マスクはジオン・ダイクンの夢を見るか?──ビッグテックが宇宙を目指すほんとうの理由
    takeshi4839
    takeshi4839 2021/11/16
    イーロン・マスクはジオン・ダイクンの夢を見るか?──ビッグテックが宇宙を目指すほんとうの理由
  • あなたの知らない「監視資本主義」の世界

    「監視資主義」の最大の問題は、行動を監視し、予測、誘導することにある...... metamorworks-iStock <Netflixのドキュメンタリー『監視資主義』が話題だ。そのドキュメンタリーで描かれた問題の先、さらに今後の対応を考えた......> 今回は、Netflixのドキュメンタリー『監視資主義』に4冊のをからめて、SNS企業が引き起こした社会変化とその背景について説明したい。ちなみにこのドキュメンタリーの原題は、『The Social Dilemma』であり、中では監視資主義そのものについてあまり詳しく語られてはいない。したがってこのドキュメンタリーは監視資主義そのものをテーマにしているわけではなく、正確には監視資主義の社会で起こるSNS依存症に焦点を当てた内容となっている。なぜ日語タイトルが『監視資主義』になったのか不思議である。キャッチーな言葉だから

    あなたの知らない「監視資本主義」の世界
  • 波間に消えた第8の大陸「ジーランディア」、想定より5億年古かったことが判明

    <地下のラボで砂粒をより分ける地道な研究が、地球の過去の姿を明らかにした> 小さな島国であるニュージーランドの周囲の海域には、ジーランディアと呼ばれる大陸地殻が広がっている。ニュージーランドの南東から北西にかけての領域に広がり、北西の端はオーストラリア大陸の沖合にまで迫る。 その面積は490万平方キロほどに達しており、オーストラリアと比べると3分の2ほどというサイズ感だ。その一部はニュージーランド北島・南島やニューカレドニア島などとして海面上に顔を覗かせているが、全体の94%が海面下に沈んでいる。ほぼ姿を隠していることから「失われた大陸」の異名が付けられ、1990年代後半から地質学者たちの興味を掻き立ててきた。 そんなジーランディアについて、新たな発見がここ数ヶ月で注目を集めている。採集された花崗岩のサンプルをニュージーランドの研究者が分析したところ、10億年から13億年ほど前に形成された

    波間に消えた第8の大陸「ジーランディア」、想定より5億年古かったことが判明
  • 東京都、新型コロナウイルス新規感染47人 40日ぶりで40人超え

    都内で新たに47人の新型コロナウイルスへの感染が確認された。写真は5月19日、都内で。REUTERS / Kim Kyung-Hoon 東京都は、14日都内で新たに47人の新型コロナウイルス陽性者が確認されたと発表した。 都内で40人以上の陽性者が確認されたのは5月5日以来40日ぶり。 これで都内で確認された陽性者の合計は、5544人となった。 感染状況をチェックするモニタリング指数は、過去1週間の新規陽性者数の平均が23人(前日18.3人)、新規陽性者に占める感染経路不明者の割合が37.3 %(前日46.1%)、週単位での陽性者の増加比が1.1(前日0.93)となっている。 2日に34人の陽性者が発生した東京都では、小池知事が感染への警戒を都民に呼びかける「東京アラート」を発動したが、その後は陽性者が20人以下に収まり医療現場でも病床などに余裕があることから12日に「東京アラート」を解除

    東京都、新型コロナウイルス新規感染47人 40日ぶりで40人超え
  • 人類の歴史を変えたパンデミックを描いたノンフィクション

    <14世紀のヨーロッパを激変させたペスト(黒死病)から、偏見によって対策が遅れた20世紀のエイズまで、パンデミックの歴史を知れば今の危機とも冷静に向き合える> 複数の国あるいは世界全域という広範囲で大人数の感染者が出る大きなパンデミックは、歴史を振り返ると、政治、経済、衛生観念などを大きく変えるきっかけになった。現在、世界中で渡航制限や「ロックダウン」を余儀なくさせているCOVID-19(新型コロナウイルス)は、すでに多くの国に経済的な打撃を与えており、しかも終焉が見えない。 人々は、怯えながらも、過去のパンデミックから何かを学ぼうとしている。パンデミックに関するは非常に多いのだが、どれかを選ぶのは難しい。そこで、アメリカでふたたび売れている作品をいくつか紹介したい。 それぞれに、時代背景が大きく影響を与えていることがわかるであり、そこに読み応えがある。 ペスト/黒死病(Plague、

    人類の歴史を変えたパンデミックを描いたノンフィクション
  • 【動画】ショートプログラム歴代最低の3点!──羽生結弦と真逆の演技はこれだ

    2016年のジュニアグランプリでエルールが最低点を出したショートプログラムの最後 Screenshot via YouTube <スポーツ取材ベテランの筆者が、男子フィギュアで歴代最低点を出した選手のファンになった理由> フィギュアスケート男子シングルの世界歴代最高得点は、平昌オリンピックで金メダルを取り連覇を果たした日の羽生結弦がもっている。2015年のISUグランプリファイナルで出した330.43点だ。ショートプログラムとフリーの記録も羽生のもので、それぞれ112.72と223.20だ。 では、過去最低は? それは、2016年に日横浜で開催されたISUジュニアグランプリシリーズに出場したインド人選手、クリシュナ・サイ・ラフール・エルールの13.09点だ。ショートプログラムは3.02点、フリーは10.07点。羽生と同じトリプル記録だ。 エルールは、ちょうど羽生の対極にある。写真で言

    【動画】ショートプログラム歴代最低の3点!──羽生結弦と真逆の演技はこれだ
  • 物理学者もお手上げ、カーリングの原理

    <カーリングのストーンはなぜあのように曲がるのか。他の物体と違うことはわかっているが、理由はまだわからない> ピョンチャン(平昌)冬季オリンピックのカーリング男子の表彰式では、優勝したアメリカ代表チームが表彰式で「女子カーリング」と書かれた金メダルを手渡される、という手違いがあった。だがカーリングにははるかに大きな驚きが秘められている。科学者さえ解明できない謎だ。 カーリングをよく知らない人のためにルールを簡単に説明すると、カーリングは1チーム4人で対戦し、両チームの選手が交互に長方形の氷上にストーン(石)を滑らせる。約40メートル先の「ハウス」と呼ばれる同心円の中心のより近くへ、より多く石を入れることができたチームが勝利する。カーリングという名称は、ストーンが氷上を滑る時、ボウリングの球がレーンを転がる時のように回転(カール)するのに由来する。 一体なぜ、大きさ直径約30センチ、重さ約2

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