金融政策も再分配政策の一種だという主張をどこかで見かけたのだが、さすがに驚いた。自分の乏しい経済学の理解では、金融政策によって起こるのは、預金や資産を溜め込んでいる人から、どんどんお金を遣って投資や消費をしたいという人にお金が流れることである。だから、金融政策の恩恵を真っ先に被る人は、投資意欲の旺盛なホリエモンような経済エリートであって、身障者やシングルマザーのような、今すぐにでも分配を必要としている社会的弱者ではない。 今の日本において金融政策に期待される役割は、莫大な貯金と資産を溜め込んでいる高齢者から、若手経済エリートにお金を流して経済を活性化させることにあると考えられる。だからこそ、若手経済エリートの利害関心を代表しようとする「みんなの党」は、(支持者のなかに無理解者が多いとは言え)金融政策に熱心なわけである。断っておけば、これは金融政策が無意味あるいは問題があると言いたいのでは決