NYにファンデーション・フォー・コンテンポラリー・アーツ(FCA)なる財団がある。1963年にジョン・ケージや画家ジャスパー・ジョーンズらによって創設された非営利団体で、8つの賞の授与をつうじて芸術家を支援することを目的としている。 そのうちのひとつにポップアートの代表的な画家、ロイ・リキテンスタインの名を冠した賞があり、これまで詩人でありブラック・スタディーズの研究者でもあるフレッド・モーテン、フェミニズムやLGBTQにまつわる表現をつづけてきた写真家のイヴ・ファウラーなどが受賞しているのだが、その2023年度の受賞者として灰野敬二が選ばれることになった。音楽家としては初の受賞となる。国境を越え、音楽に留まらずさまざまな分野の芸術家たちとコラボレーションをおこなってきた、その50年以上にわたる活動が評価されたということなのだろう。 昨年70歳を迎えた灰野敬二。コロナ禍以後、海外ツアーには
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