タグ

ブックマーク / mikiki.tokyo.jp (524)

  • ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー=OPNが語る、コロナ禍のベッドルームで生まれた原点回帰作『Magic Oneohtrix Point Never』 | Mikiki by TOWER RECORDS

    想像上のラジオ局から流れるコラージュ・サウンド、あるいはコロナ禍で生まれたベッドルーム・ミュージック 前作『Age of』以来約2年ぶりとなるOneohtrix Point Never名義の新作が完成した。テープ・コラージュを駆使した、これまでの活動の集大成となるようなポップかつエクスペリメンタルな作品だが、OPNことダニエル・ロパティンによればコロナ禍のベッドルームで生まれた原点回帰的なアルバムでもあるという。セルフ・タイトルを冠した新作の制作経緯について話を聞いた。 ――コロナ禍という未曾有の事態に社会が見舞われているなか、新しいアルバムをリリースするということについて、率直にどのように感じていますか? 「まあ実験的な状態だよね。当たり前に色々な恩恵を受けていて、今まであまり考えないで済んでいたと思う。コロナ前の自分はナイーヴだった。でもそういう無邪気さは消えたよね。世界で何が起こって

    ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー=OPNが語る、コロナ禍のベッドルームで生まれた原点回帰作『Magic Oneohtrix Point Never』 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • 山本達久が双子の『ashiato』と『ashioto』で探求した〈面白い音〉 | Mikiki by TOWER RECORDS

    ジム・オルーク、青葉市子、UA、七尾旅人など様々なアーティストと共演。ジャズ、ロック、アヴァンギャルドなどジャンルを超えて活躍するドラマー、山達久が2枚同時にソロ・アルバムを発表した。『ashiato(足跡)』は日の電子音楽レーベル、NEWHERE MUSIC。『ashioto(足音)』はオーストラリアのアーティスト、オーレン・アンバーチ(Oren Ambarchi)が主宰する実験音楽レーベル、ブラック・トラッフル(Black Truffle)からのリリースだ。 この2枚は〈ひとつの脚をもとにして、違った演出で複数の作品を作ったらどうなるか〉という好奇心から生まれたもの。それぞれ、“part 1”“part 2”という2曲の長尺の楽曲が収録されている。山はドラムをはじめ、シンセ、ピアノ、エレクトロニクスなど様々なパートを担当し、ジム・オルークのバンドで一緒に活動してきた石橋英子と須

    山本達久が双子の『ashiato』と『ashioto』で探求した〈面白い音〉 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • 市川実和子や小泉今日子、ムッシュに西寺郷太まで――小西康陽がPIZZICATO ONE『わたくしの二十世紀』参加シンガーを語る | Mikiki by TOWER RECORDS

    『わたくしの二十世紀』に参加しているシンガーと、そこにまつわるあれこれを紹介! 全16曲からなる『わたくしの二十世紀』。参加したシンガーについて小西康陽のコメントを交えながらご紹介しましょう。 「20年ぐらい1ミリも思い出さなかった曲(笑)。あのときシングル候補のつもりで作った曲なのに、レコード会社の宣伝の人たちが媒体に聴かせたら、ほぼ全員が“万事快調”って。ライヴでも一回やったぐらいかな」という“フラワー・ドラム・ソング”を歌った甲田益也子、そして市川実和子(大瀧詠一プロデュースの98年作『Pinup Girl』乞う復刻!)、AMAZONSの吉川智子といった名前は、2008年に編んだカヴァー・コンピ『うたとギター。ピアノ。ことば。』にも参加していた顔ぶれ。 「吉川さんは日のダスティ・スプリングフィールド。哀しさのあるあの声で歌ってくれたら、曲が5割増しで良くなりますよ。ソングライター視

    市川実和子や小泉今日子、ムッシュに西寺郷太まで――小西康陽がPIZZICATO ONE『わたくしの二十世紀』参加シンガーを語る | Mikiki by TOWER RECORDS
  • BES『The Kiss Of Life』 早く音楽が作りたくて―I-DeAと語る、がむしゃらに突き進む自身の現在映した新作 | Mikiki by TOWER RECORDS

    自身のグループとなるSWANKY SWIPEを始まりに、A-THUGやSEEDAらと組んだSCARSではストリート/ハスラーのメンタリティーを地で行く楽曲群で、当時の日語ラップの流れを一変させたBES。抜きん出たフロウとリリックで一気にシーンを駆け上がった彼だが、そこに忍び寄ったのはドラッグとトラブルの数々だった。2008年には『REBUILD』でソロ・デビューするも、坂道を転げ落ちるように2度の逮捕の憂き目にあった彼は、都合4年余りを塀の中で過ごすことに。昨年ようやく2度目の出所が叶い、片時も音楽を忘れぬ日々を過ごす現在は、失われた時を取り戻すべく精力的に楽曲制作を行っているが、その胸の内には人知れず心に決めた引き際が迫っている。服役中のリリースとなった『UNTITLED』(2016年)に続くニュー・アルバム『The Kiss Of Life』は、残された時間でがむしゃらに突き進むBE

    BES『The Kiss Of Life』 早く音楽が作りたくて―I-DeAと語る、がむしゃらに突き進む自身の現在映した新作 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • BES『LIVE IN TOKYO』不世出のラッパーが語る、誰のものでもない己の現状を刻んだ新たな傑作 | Mikiki by TOWER RECORDS

    昨日よりも今日、今日よりも明日——不世出のラッパーがまたも傑作を生み出した。誰のものでもない自分のライフを刻むマイクはこの状況の東京で何を描く? 生活サイクルの中での変化 近年はソロ作に加え、ISSUGIとのジョイント・アルバムやツアーでも元気なところを見せるラッパー、BES。この夏もISSUGIとのコンビで『PURPLE ABILITY』を世に放ったばかりの彼が、今度はソロの新作を発表する。EP『CONVECTION』(2018年)に続く2年ぶりの作品は、自身4枚目のフル・アルバム『LIVE IN TOKYO』。前作をはじめこれまでも数多くのレコーディングを共にしてきたI-DeAが、今回もエンジニアとして全面的に彼をバックアップし、アルバムは制作された。気心知れた2人の作業は、いつものように自由なムードのなかで進んだという。 「(I-DeAからは)内容については特に何も言われなくて、とり

    BES『LIVE IN TOKYO』不世出のラッパーが語る、誰のものでもない己の現状を刻んだ新たな傑作 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • tofubeats『TBEP』〈オトナ〉の境地に至ったtofubeats。その先にあるのは愛と連帯の音楽=ハウス | Mikiki by TOWER RECORDS

    『FANTASY CLUB』(2017年)での、リリックの深化とヴォーカリストとしての〈歌〉の再発見。この2つの要素が『RUN』(2018年)を経て、ある種の軽み、解放感とともに、より〈オトナ〉の風格を感じさせる境地に至った近年のtofubeats。ハウス・ミュージックに絞った初の作品という、ともすればマニアックで密室的な内容になりそうな所を、風通しの良い小品としてまとめ上げている……というのが作を一聴しての感想です。 “MOVE YOUR FEET / AS YOUR LIKE”“MOVE IT”の、声ネタ素材を自分で歌って録る、というのはムーディーマンやグリーン・ヴェルヴェット、近年ではチャンネル・トレス(Channel Tres)、イエジ(Yaeji)やパク・ヘジン(Park Hye Jin)にも共通するスタイル。 メジャー名義では今までで最もハード?な“HOT TOUCH”、ブレ

    tofubeats『TBEP』〈オトナ〉の境地に至ったtofubeats。その先にあるのは愛と連帯の音楽=ハウス | Mikiki by TOWER RECORDS
  • Phewが語る新作『Vertigo KO』、音と向き合うこと、コロナ禍 | Mikiki by TOWER RECORDS

    2013年頃より電子音楽とヴォイスを主体とした新たなソロ・ワークを手がけてきたPhewによるニュー・アルバム『Vertigo KO』が、ワープ・レコーズのサブ・レーベル、ディサイプルズ(Disciples)より2020年9月4日(金)にリリースされる。5月に発表され即座に完売となったカセット『Vertical Jamming』の音源を加えた2枚組で、これまでCD-Rやコンピレーション盤などに収録されていた音源および新録をコンパイルした、テン年代の彼女の活動の総決算とも言うべき内容に仕上がっている。 Phewは70年代後半にアーント・サリーのヴォーカリストとして大阪の初期パンク・シーンで鮮烈なデビューを飾り、バンド解散後は主にソロ・ミュージシャンとして活動。坂龍一やカンのホルガー・シューカイおよびヤキ・リーベツァイト、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンのアレクサンダー・ハッケ、大友良英

    Phewが語る新作『Vertigo KO』、音と向き合うこと、コロナ禍 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • デトロイトのギャングスタ・ラップはなぜ西海岸サウンドを取り入れた? | Mikiki by TOWER RECORDS

    米ミシガン州デトロイトといえば、名門モータウンのR&B/ソウル、あるいはロックやテクノなど、さまざまなジャンルにおいて優れたアーティストたちを育んだ音楽都市だ。もちろん、ヒップホップについても、エミネムやJ・ディラ、ビッグ・ショーンらを輩出した重要地点である。 近年は、2010年代後半からティー・グリズリー(Tee Grizzley)を筆頭に、ギャングスタ・ラップが盛り上がりを見せている〈Dタウン〉。しかし、同じ五大湖沿岸のシカゴ・ドリルとも異なるそのスタイルは独特で、西海岸のGファンクを取り入れたサウンドが特徴的だ。 注目の〈デトロイトG〉は、どのようにしてGファンクやニューオーリンズ・バウンスを取り入れて発展していったのか? 今回はその歴史を、ブログ〈にんじゃりGang Bang〉で知られるアボかどが紐解いた。 *Mikiki編集部 今、デトロイトのヒップホップが面白い 今、デトロイト

    デトロイトのギャングスタ・ラップはなぜ西海岸サウンドを取り入れた? | Mikiki by TOWER RECORDS
  • ブライアン・イーノ(Brian Eno)の90年代とアンビエントを再考――柴崎祐二 × 伏見瞬 対談 | Mikiki by TOWER RECORDS

    ブライアン・イーノ&ジョン・ケイルの90年作『Wrong Way Up』と、イーノ&ジャー・ウォブルの95年作『Spinner』という2作のコラボレーション・アルバムがリイシューされた。それぞれ、リリースから25周年と30周年を記念して、ボーナス・トラックが追加された高音質UHQCD仕様の〈エクスパンデッド・エディション〉としてよみがえっている(『Spinner』にはウォブルの新録曲“Lockdown”が収録)。 Mikikiはこのリイシューを機に、両作とブライアン・イーノというアーティスト、そして彼が生み出した〈アンビエント〉という概念についての対談を実施。語り手の一人は、〈俗流アンビエント〉の提唱者であり、先日刊行された『ニューエイジ・ミュージック・ディスクガイド』に携わるなど、八面六臂の活躍をしている音楽ディレクター/ライターの柴崎祐二。もう一人の語り手は、批評誌「LOCUST」の編

    ブライアン・イーノ(Brian Eno)の90年代とアンビエントを再考――柴崎祐二 × 伏見瞬 対談 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • ブルックリン・ヒップホップの歴史とレゲエの深い関係 | Mikiki by TOWER RECORDS

    2020年2月に銃撃され、20歳の若さでこの世を去ったラッパーのポップ・スモーク(Pop Smoke)。彼は、ヒップホップ/ラップ・ミュージックの新潮流〈ブルックリン・ドリル(Brooklyn Drill)〉の旗手として注目を集めていた。ポップが亡くなってからもその勢いはやまず、ブルックリン・ドリルが発展していっている状況は、こちらのコラムでお伝えしたとおり。 今回は、ブログ〈にんじゃりGang Bang〉で知られる書き手のアボかどがブルックリン・ドリルのルーツを探った。なぜ米NYブルックリンという街で生まれた音楽にUKドリルのビートが取り入れられたのか? その背景には、ブルックリン・ヒップホップとレゲエとの深い関係性や長い歴史があった――。 *Mikiki編集部 ブルックリンとUKの共通点はカリブ系の多さ 故ポップ・スモークのブレイクにより注目を集めたNY発のヒップホップのサブ・ジャンル

    ブルックリン・ヒップホップの歴史とレゲエの深い関係 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • レゲトン/ラテン・トラップ、ラテン・ポップのいまを知るための10曲 | Mikiki by TOWER RECORDS

    現在進行形の〈ラテン・インヴェイジョン〉 レゲトンにラテン・トラップ――ラテン・アメリカ発のポップ・ミュージックが、いま存在感を増している。ラテン音楽に意識的に触れようとしなくても、海外のポップ・ミュージックを聴いているリスナーにとって、それはいつのまにか耳にしている音楽になっているのだ。 そう、いま起こっていることはまさに、何度目かの〈ラテン・インヴェイジョン〉。しかも、これまでとは規模も深度も桁違いのものである。 今回は、ここに選んだ10曲から、近年のラテン系ポップ・ミュージックの概況を紹介したいと思う。 ラテン・ポップ? ラテン・アーバン? まずはジャンル名について。稿で紹介する音楽は、基的にレゲトンとラテン・トラップだ。 タイトルにはわかりやすさを優先して〈ラテン・ポップ〉と掲げたものの、一般的にラテン・ポップ(Latin pop)とされる音楽は、シャキーラやリッキー・マーティ

    レゲトン/ラテン・トラップ、ラテン・ポップのいまを知るための10曲 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • ブルックリン・ドリル(Brooklyn Drill)を知るための10曲 | Mikiki by TOWER RECORDS

    いま注目のヒップホップ・シーン、ブルックリン・ドリル 2019年から急激に国際的な耳目を集めたヒップホップ/ラップ・ミュージックのローカル・シーンがある。そう、ブルックリン・ドリルだ。 〈NYドリル〉とも呼ばれるブルックリン・ドリルは、すでにFNMNLやXXS Magazineといった国内メディアが取り上げているので、ご存知の方も多いだろう。また2020年2月、シーンの代表的なラッパーであるポップ・スモークがLAで銃撃されて、20歳の若さで命を落としたことは、皮肉にもその音楽が注目されるきっかけのひとつになったかもしれない……。 今回は、そのように話題のブルックリン・ドリル・シーンを代表する10曲を選んでみた。 シカゴからロンドン、そしてNYへ――ブルックリン・ドリルの成立 NY、しかもブルックリンという限定的な土地性やカルチャーと強く結びついたこの音楽/スタイルは、成立過程がとてもおもし

    ブルックリン・ドリル(Brooklyn Drill)を知るための10曲 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • 鶴岡龍とマグネティックス『LUVRAW』LUVRAWから改名後初のソロ作 いかがわしくもキュートな聴き心地の快/怪盤 | Mikiki by TOWER RECORDS

    BTBと共にトークボックスを操り、横浜(あるいはYOKOHAMA)のイマジネーションをぼんやり艶っぽい街灯りで描いてきたLUVRAW。2014年にPPPを脱退してからはIMAGECLUVを設立してNOPPALの処女作を送り出し、シンセ歌手(トークボクサー)として一十三十一やVIDEOTAPEMUSIC、思い出野郎Aチーム、高橋飛夢、G.RINAらの作品に参じてもいた奇才が、ここにきて鶴岡龍に改名、初のソロ・アルバムを完成させた。サンプリングは使用せず、自身の演奏と緻密な打ち込みをじっくり編集/偏執。手間と時間をかけての練り込みから生まれた濃厚な味わいは、〈トークボクサーのソロ作〉というイメージとも舌触りを異にするもの。ラテンと昭和歌謡の綺羅びやかな瞬きと侠気を裏地に仕込んで南国風味のインストやダブも絡めた視覚的な音像は、不良性とファンシーな美意識をポマードで塗り固めた、いかがわしくもキュー

    鶴岡龍とマグネティックス『LUVRAW』LUVRAWから改名後初のソロ作 いかがわしくもキュートな聴き心地の快/怪盤 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • PIZZICATO FIVE『THE BAND OF 20TH CENTURY』 2020年を目前に届いた20世紀の東京の名曲たち | Mikiki by TOWER RECORDS

    PIZZICATO FIVE THE BAND OF 20TH CENTURY: Nippon Columbia Years 1991-2001 TRIAD/コロムビア(2019) 小西康陽による待望のベスト・セレクションがついに登場! スタイリッシュな変化 90年、PIZZICATO FIVEは日コロムビア系列のSEVEN GODS(後のTRIAD)へ移籍を果たし、そこで田島貴男に代わる3代目ヴォーカリストに迎えられたのが野宮真貴である。そもそもプラスチックスの佐藤チカに憧れてヴォーカルを志したという彼女は、ハルメンズ参加を経て、PIZZICATO Vよりも早い81年にソロ・デビューしていたキャリアの持ち主だ。デビューの翌年にはライヴでバックを務めた中原信雄、鈴木智文と共にポータブル・ロックを結成し、83~86年にかけていくつかの作品をリリースしてきており、PIZZICATO FIVE

    PIZZICATO FIVE『THE BAND OF 20TH CENTURY』 2020年を目前に届いた20世紀の東京の名曲たち | Mikiki by TOWER RECORDS
  • ジュリアナ・バーウィック(Julianna Barwick)のヒーリング音楽から岡田拓郎が考えたこと | Mikiki by TOWER RECORDS

    2011年にスフィアン・スティーヴンスが主宰するレーベルからアルバム『The Magic Place』をリリースして以来、高い評価を得てきた音楽家のジュリアナ・バーウィック。その音楽はアンビエントやニューエイジ、エクスペリメンタル、エレクトロニカといったタームで説明できそうだが、ドローンのように引き延ばされてエコーする歌声によるサウンドは、あまりにも独特でカテゴライズ不能だ。 そんなバーウィックが、なんとダンス・ミュージックの老舗であるニンジャ・チューンに移籍。シガー・ロスのヨンシーや盟友のメアリー・ラティモアらが参加した新作『Healing Is A Miracle』をリリースする。 今回は作について、ミュージシャンの岡田拓郎が筆を執った。ソロ・アルバム『Morning Sun』、そしてduennとの環境音楽作品『都市計画(Urban Planning)』を発表したばかりの岡田が、バー

    ジュリアナ・バーウィック(Julianna Barwick)のヒーリング音楽から岡田拓郎が考えたこと | Mikiki by TOWER RECORDS
  • PIZZICATO ONE『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』小西康陽が語る、来るべきものの前夜を記録した特別な実況盤 | Mikiki by TOWER RECORDS

    小西康陽の書いた曲を小西康陽が歌う――最強のコンボを従えて親密な空気感と臨場感を封入したライブ・アルバムは、来るべきものの前夜を記録する特別な一枚となった! 自分の曲を自分で歌いたい気持ち 2019年10月、関東地方を直撃した台風19号は、千葉県を中心に未曾有の被害を引き起こした。台風接近を前に街から人は消え、中止や延期を発表するイベントやコンサートも少なくなかったその前夜(10月11日)、六木のビルボードライブ東京で、小西康陽のソロ・プロジェクトであるピチカート・ワンのワンマン・ライブが行われた。 「まだ電車は動いてたけど、風はすごかった。昼のリハーサルの後、誰かが〈もうコンビニに何にもない〉って言っていて、ああ、そういう状況なんだなと思ってましたね」。 小西は、その夜のことを振り返った。その11日と、15日にビルボードライブ大阪に場所を移して行われた二晩の演奏が、ライブ・アルバムとし

    PIZZICATO ONE『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』小西康陽が語る、来るべきものの前夜を記録した特別な実況盤 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • RYUTist『ファルセット』特集① 柴田聡子と語る、歌うのがすごく楽しい曲“ナイスポーズ” | Mikiki by TOWER RECORDS

    7月14日(火)にリリースされるRYUTistの4作目のアルバム『ファルセット』は、宇野友恵、佐藤乃々子、五十嵐夢羽、横山実郁、ちょっと大人になった4人の〈刹那的な青春〉をテーマにした作品でありながら、蓮沼執太や弓木英梨乃、シンリズム、清浦夏実(TWEEDEES)、沖井礼二(TWEEDEES)、Kan Sano、パソコン音楽クラブなど、現在のインディー・ポップ・シーンを支える若き作家が集結した渾身の作品だ。2回にわたる『ファルセット』特集の1回目は、そんな中から先行配信曲“ナイスポーズ”の作詞・作曲・編曲を担当した柴田聡子と、RYUTistの4人がリモートで対談。PENGUIN DISCの主宰でもある南波一海が5人に話を訊く。 *Mikiki編集部 一発で柴田さんだってわかりました ――今年1月に友恵さんが新潟から東京に遊びに来ていて、僕と友恵さんで柴田さんが出演する〈さるハゲロックフェス

    RYUTist『ファルセット』特集① 柴田聡子と語る、歌うのがすごく楽しい曲“ナイスポーズ” | Mikiki by TOWER RECORDS
  • 岡田拓郎『Morning Sun』穏やかで温かなフォーク・ロックからじわりと滲み出る繊細さ、狂気、透徹した意志 | Mikiki by TOWER RECORDS

    繊細な音楽だと思う。それには、レイドバックしているようで緊張感をみなぎらせたバンド・アンサンブルはもちろんのこと、岡田拓郎のヴォーカルから受ける印象もある。特に今回は岡田が「ちゃんと歌を聴かせられるメロディーのいい曲を作りたい」と考え、「歌が中心となる〈いい曲〉を目指し」た作品であるだけに、なお一層のことそうだ。 岡田がシンプルに〈いい曲〉へと回帰した背景には、ヴァンパイア・ウィークエンドやディアハンター、アンディ・シャウフ、キャス・マコームズといった、カナディアン/アメリカン・インディーのバンド/シンガー・ソングライターの近作からの影響があるという。 たしかにマコームズの現在のところの最新作である『Tip Of The Sphere』(2019年)における、SSWとしてのソング・オリエンテッドな志向と音響へのこだわりの共存は、この『Morning Sun』に近いものがあるかもしれない。あ

    岡田拓郎『Morning Sun』穏やかで温かなフォーク・ロックからじわりと滲み出る繊細さ、狂気、透徹した意志 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • クルアンビン(Khruangbin)のローラ・リーとDJに直撃! インスト・バンドが歌に挑んだ新作『Mordechai』の背景を訊く | Mikiki by TOWER RECORDS

    2018年のセカンド・アルバム『Con Todo El Mundo』で世界的なブレイクを果たしたクルアンビン。2019年3月には待望の初来日公演を行い、7月の〈FUJI ROCK FESTIVAL〉では最終日の〈FIELD OF HEAVEN〉で大トリを務めるなど、日でも知名度だけでなくライブ・アクトとしての実力(チャーミングさも含め)が定着した。 昨年末には全米ツアーでの共演がきっかけとなり、同郷テキサスのR&Bシンガー、リオン・ブリッジズとの共演EP『Texas Sun』をデッド・オーシャンズ(Dead Oceans)からリリース。クルアンビンとしてもデッド・オーシャンズと契約を交わし、2年ぶりとなるサード・アルバム『Mordechai』へと至った。 誰にも予想できなかった新型コロナウイルスの蔓延により、アルバムはまさかのその渦中での発表となったわけだが、4月27日にまず配信リリース

    クルアンビン(Khruangbin)のローラ・リーとDJに直撃! インスト・バンドが歌に挑んだ新作『Mordechai』の背景を訊く | Mikiki by TOWER RECORDS
  • The 1975『Notes On A Conditional Form』に潜む〈エモ=アンビエント〉というコンセプト | Mikiki by TOWER RECORDS

    2020年最大の話題作のひとつであるThe 1975の『Notes On A Conditional Form』。グレタ・トゥーンベリの真摯な訴えに始まり、バンド・メンバーへの愛を捧げて終わるこのアルバムは、その多彩な音楽性と長大さから、さまざまな評価がなされている。 今回はそんな『Notes On A Conditional Form』について、新進の批評家で批評 × 旅行誌「LOCUST」の編集長である伏見瞬に執筆を依頼した。伏見が〈アンビエント〉と〈エモ〉、そして〈車〉というキーワードから導き出す作の一貫したコンセプトとは? *Mikiki編集部 『Notes On A Conditional Form』はカオティックで散漫なアルバムか? 2020年の5月22日にリリースされた一つの作品について、多くのメディアやリスナーが〈カオティック〉とか〈断片的〉とか〈散漫〉とかいった言葉を口

    The 1975『Notes On A Conditional Form』に潜む〈エモ=アンビエント〉というコンセプト | Mikiki by TOWER RECORDS