前回の記事では彼が関わったサウンドウェイの6作品を紹介したが、いよいよロング・インタヴューでベトのバックボーンに迫ろう。 まず、前編。80年代初期、ベイエリアのパンク/ハードコア〜初期エレクトロ〜バリオ・オールディーズに狂っていた若かりしDJベトは、どのようにしてラテン・ミュージックの底なし沼にハマりこんでいったのだろうか。パナマの各都市に辿り着き、ひょんなことから未知のレコードと出会ってしまった際のエピソードは鳥肌もの。手探りでパナマ音楽奥の細道を突き進んでいくその姿には感動すら覚える。また、後半にはDJベトが交流を持つDJ/パーティーの名前が多数出てくるが、ここで展開されているのは、アメリカにおいてトロピカル・ミュージックのネットワークがどのように形成されているのか、その見取り図ともなる話だ。 世界的なムーヴメントとなりつつあるトロピカル・ミュージックとはいったい何なのか? その答えを