[2]核合意を破棄、イラン敵視の対テロ戦へ? 外交から軍事優先に後戻り。「最悪のシナリオ」の危機 川上泰徳 中東ジャーナリスト トランプ米大統領の就任演説は「米国第一」を唱える内向きの内容だったが、外交・安全保障では「イスラム過激派のテロの撲滅」を強調した。新政権の対外政策は「テロとの戦い」が軸となり、その意味では9・11米同時多発テロ以後のブッシュ政権がおこなった政策の再来となる可能性が強い。 トランプ氏がみなす「イスラム過激派」は、過激派組織「イスラム国(IS)」だけではなく、イランを強く意識したものであり、選挙運動中は、オバマ政権で達成したイランとの「核合意」の破棄を繰り返し主張してきた。 トランプ氏は昨年(2016年)8月の選挙演説の中で「テロとの戦い」について集中的に語ったことがある。「オバマ―クリントンの外交政策が中東を不安定化し、ISIS(イラク・シリア・イスラム国)を解き放
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