新興経済の未来に大きな課題――フィナンシャル・タイムズ 2007年10月23日(火)23:50 (フィナンシャル・タイムズ 2007年10月9日初出 翻訳gooニュース) マーティン・ウルフ(元世界銀行エコノミスト、現FT編集委員・チーフコメンテーター) 世界経済が低迷する中で、新興経済はかつてない好機を前にしている。この時機をつかめば新興市場は、需要を維持できるはずだし、世界全体にとっても新興経済のパフォーマンスがこれほど重要だったことはかつてない。しかし、そういう展開の可能性が高くてかつ好ましいからといって、そうなるとは限らない。楽観的な人たちに言わせると、新興経済はついに米経済からのデカップリング(切り離し、非連動)を達成したという。しかしそのような楽観主義は今後、覆ってしまうかもしれない。 新興経済に対する楽観論は、2つの命題を前提にしている。第一に、米経済の需要停滞は穏や