電子情報通信学会の英論文誌に、私が博士課程のときの後輩(当時修士課程)の論文が出た。The Use of Overlapped Sub-Bands in Multi-Band, Multi-SNR, Multi-Path Recognition of Noisy Word Utterancesである。彼と最も頻繁に最も長い時間ディスカッションしていたのが私なので、私の名前も第二著者として載せてもらっている。後ろの二人は先生である。 技術とは関係のない話からすると、彼は非常に勤勉だった。頭も使っていたし、手もよく動かした。また、英語は日常会話ならば全く問題なく流暢に喋ることができた。体力もあった。できる学生の典型像である。できる学生というのは、決して「たまにふらっと研究室に来てものすごい手際のよさで研究を終わらせていく」学生ではなく、「長時間研究室に滞在してねばり強く問題の解決にあたっていく