昨日の日記では、『ブロック・パーティー』という映画に関して空間の可塑性という観点から簡単な感想を書きました。ということでせっかくなので、「そもそも空間って何?」ということに関して簡単な覚書を残しておくことにします。 ※ その筋の世界で「空間論的転回」なるものが叫ばれ始めたのは90年代のことですが、その先触れとなったのがエドワード・ソジャの『ポストモダン地理学』でした。そこでソジャは、人文知を支配している時間パラダイムに抗して、いまこそ空間の問いを提起する必要があると述べたのでした。それはたんに地理学ローカルの話ではなく、まさしく哲学の核心をなすものとして空間の問いを捉えなおす必要がある、というのがソジャの主張でした。 ソジャの『ポストモダン地理学』が出版されたのは1989年。同じく地理学者であるデイヴィッド・ハーヴェイの『ポストモダニティの条件』が出版されたのと同年であり、このあたりから地