今後10年以内に、情報セキュリティの領域で世界トップ企業になる――。こう宣言するのは、国内で今大きな注目を集める起業家、島津敦好氏である。島津氏は2015年12月にカウリスを設立。IoT(モノのインターネット)時代を見据えた新手のセキュリティソリューションのグローバル展開を目論む。 カウリスはこの1年弱の間に、日本を代表する複数の企業と相次いで手を組み、一気に知名度を高めた。2017年4月に、ソニーのコーポレートベンチャーキャピタルなどを引受先とする第三者割当増資を実施。8月にはトヨタ自動車から、未来の自動車社会を創造する協業相手に選ばれた。トヨタはIoTの自動車版である「コネクテッドカー」のセキュリティ強化に、カウリスの技術を応用したい考えだ。 さらにカウリスは11月、ライドシェアサービスの米ウーバーテクノロジーズ日本法人代表だった塩濱剛治氏を副社長に、元ソニー会長兼CEOの出井伸之氏を