幼少期に多くの細菌に晒された子供の方が健康に育つということが研究で明らかになったそうだ (The Guardian の記事、本家 /. 記事より) 。 カリフォルニア大学医学部の研究チームは、皮膚表面に生息するブドウ球菌が傷の炎症を抑えていることを突き止めたという。ブドウ球菌は皮下に入ってしまうと炎症の原因となるが、表面にいる限りは傷の治癒に役立っているとのことで、皮膚を清潔にしすぎると逆に治癒能力が下がってしまうそうだ。 除菌スプレーや除菌シートが多様される先進国においてアレルギーに苦しむ子供が増えているが、この研究結果は「子供はある程度不衛生な環境にいることで免疫システムが調整されアレルギーを防げる」という学説 (衛生仮説) を裏付けるものであるという。また、今回の研究は衛生仮説を分子基盤の観点からより解き明かすきっかけになると考えられており、炎症性の皮膚疾患の新しい治癒方法へも繋がる