近所の路地に、キンモクセイが香る季節になった。 甘く強いあの香り、心地よいものにもかかわらず、一定の年齢以上の人は、とっさにこう言うだろう。 「あ、トイレのニオイ!」 そう、かつてトイレの芳香剤といえば、キンモクセイの香りが当たり前だった。スーパーやドラッグストアの芳香剤売り場には、ラベンダーに森林、レモンなど柑橘系にベリー系、それから「せっけんの香り」など、様々な香りのバリエーションが出ている。それなのに、キンモクセイは、とんと見ない。これは何故なのか。 「消臭力」「消臭ポット」などでおなじみのエステー化学株式会社に聞いた。 「今ほどインフラが進んでいない頃は、汲み取り式のトイレがほとんどで、戸を開けたら倒れそうな悪臭を放つトイレというのも多かったんです。 そのニオイを消すためには、悪いニオイに負けない、より強い香りが必要でした。それが、甘めでかつしっかりした香りのキンモクセイだったんで
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