約1年半におよぶ水面下での争奪戦に勝ったのはソフトバンクだった。音楽プレイヤー「iPod」と携帯電話が一体となった米アップルの「iPhone(アイフォーン)」。その日本での販売および通信を担当する契約を、ソフトバンクモバイルが米アップルと交わし、NTTドコモを退けた。 「この度、ソフトバンクモバイル株式会社は、今年中に日本国内において『iPhone』を発売することにつきまして、アップル社と契約を締結したことを発表いたします」 6月4日午後3時、ソフトバンクモバイルから発表されたリリースは、わずか2行。同社広報は「これ以上の情報は一切ない」とし、詳細は米アップルからの発表を待つこととなる。 米アップルは6月9日から、米国サンフランシスコで開発者向けの会議を開催する。日本時間の6月10日早朝、この基調講演の場でスティーブ・ジョブズCEO(最高経営責任者)は、iPhoneの新製品が3G(第3世代