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ブックマーク / www.shinchosha.co.jp (7)

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    RanTairyu
    RanTairyu 2007/06/04
  • 小説のありかたをめぐる物語 佐藤友哉『1000の小説とバックベアード』 池上冬樹 波 2007年4月号より

    『1000の小説とバックベアード』を読みながら、小説の新しさとは何なのだろうと思った。“書き尽くせ、たたき尽くせ、壊し尽くせ!  こんな世の中も、文学も。現実を駆逐した先にしか、僕らの世界は来ないのだから”とは、佐藤友哉の前作『子供たち怒る怒る怒る』のコピーであり、実際その威勢のいい言葉通り、すさまじい“駆逐”ぶりだった。だが一方で物足りなさもあった。アメリカ文学の狂犬、ジェイムズ・エルロイの小説と比べると暴走ぶりが足りない。 というと佐藤友哉の愛読者は首を傾げるかもしれない。『子供たち怒る怒る怒る』では近親相姦、少女への集団レイプ、学校内での殺戮の嵐、死体凌辱など、殺人と暴力がエスカレートし、あらゆる倫理を蹴散らしていたからである。 たしかに題材的にはそうなのだが、佐藤友哉もまた若い作家たち(とくにライトノベル出身の作家)の特徴的な文章、すなわち文章の密度よりもスピードを優先する記号

  • 梅田望夫、平野啓一郎 『ウェブ人間論』|新潮社 書評(2) ウェブを面白がる年寄りが面白がった二人の対談 養老孟司

    ウェブなんて話題に、そもそも年寄りが口を出すものではない。それならなぜお前が口を出すんだよ。だって書評を頼まれたから、仕方がないじゃないか。それに同じ年寄りでも、私みたいなオタクの年寄りには、ウェブほどありがたいものはない。テレビなんてものを見ているより、はるかにマシな気がする。ところでウェブってなんだ。そう思った人は、インターネットを考えてくれればいい。それでわからなければ、メール。それでもダメなら、もう知らない。 時代というものがあって、いまの時代は年寄りが威張る。そのつもりはなくても、生きている以上、ジャマになるのは仕方がない。そんな時代に若い人はどうすればいいか。いちばんまともな生き方は、年寄りがダメな世界で頑張ること。ならばウェブは格好の分野ではないか。 だからこの『ウェブ人間論』は、『ウェブ進化論』を書いた四十代の梅田望夫と、三十代はじめの作家、平野啓一郎の対談になっている。と

  • 梅田望夫、平野啓一郎 『ウェブ人間論』|新潮社

    『ウェブ人間論』には時代の変わり目に対して深く広い考察が示唆されている。多くの人が現代が変化に富んだ激動の時代を生きていると実感している。しかし、その実態や度合となるとあまりにも漠然としていて途方に暮れてしまう。梅田氏と平野氏の長いマラソンのような対話は全く異なるジャンルでありながら、それに対してもつれた糸を解きほぐすような地味で根気を必要とする意義深い作業のように思えた。 シリコンバレーに存住し、インターネットの世界の変遷を十年以上に亘って現場で体感している梅田氏は当の大変化はこれから始まると色々な形で発信している。平野氏はヨーロッパに脈々と流れる哲学と思想、文学の可能性を信じ、意欲的な作品をデビュー以来、発表し続けている。 “文明の衝突”ではないが、その会話からどんな接点が表われ、どんな方向へ議論が進んで行くのか、期待を持ちながら読み始めた。お二人は決して妥協をすることなく、また特定

  • web kikaku

    拙著『ウェブ進化論』が二月に刊行されてまもなく、韓国台湾の複数の出版社から版権交渉の連絡が入った。韓国語版、中国繁体字版の出版社をそれぞれ一社選び、契約を締結した。考えてみれば、米国主導のウェブ進化への問題意識は、日韓国台湾に共通するものなのだ。自著が他国語に、しかも近隣の重要な二つの言語に翻訳されるという思いがけない展開に心躍る思いだった。しかし翻訳にはかなりの時間がかかるし、出版はまだ先のことだろうと勝手に思い込んでいた。 「rokengalan『私は韓国に住む91年生まれ中学生です.今度韓国語版で出た「WEB SHINKARON」を感銘深く読みました.シリコンバレーで働くのが夢で日語も少しずつ勉強しています.翻訳機を通じて再び訪問するでしょ.』」 私のブログ(http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/)のコメント欄にこんなメッセージが飛び込んで

  • web kikaku

    「ITとインターネットの進化によって将棋の世界に起きた最大の変化は、将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです。でも高速道路を走り抜けた先では大渋滞が起きています」 前号で詳述した将棋プロ棋士・羽生善治さんのこの言葉は「インターネットの質」を実に鋭くえぐったものだ。この「高速道路の整備と大渋滞」は、インターネットの普及に伴い、ありとあらゆる世界で起きつつある現象なのである。 これでもかこれでもかと厖大な情報が日々インターネット上に追加され、グーグルをはじめとする恐ろしいほどに洗練された新しい道具が、片っ端からその情報を整理していく。いったん誰かによって言語化されてしまった内容は、インターネットを介して皆と共有される。よって後から来る世代は、ある分野を極めたいという意志さえ持てば、あたかも高速道路を疾走するかのように過去の叡知を吸収し、もの凄いスピードで「プロの一歩手前

    RanTairyu
    RanTairyu 2005/07/06
    ↓の捕捉。
  • web kikaku

    数カ月前からお互いのスケジュールを調整して、十一月の東京出張中、久しぶりに将棋羽生善治さんと事をした。羽生さんは、ただ将棋が強いという人ではなく、物事の質を常に考えていて、それを言葉にする能力に優れた人だ。だからいつも新しい発見があり、議論が深くなる。 羽生さんと私の専門・関心の接点に位置するテーマは、「IT(情報技術)やインターネットが将棋に及ぼす影響・変化」、「コンピュータの進化による社会構造や人間の役割の変化」であり、今回も議論はおのずからそのあたりに収《しゆう》斂《れん》していった。 「ITとインターネットの進化によって将棋の世界に起きた最大の変化は、将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです。でも高速道路を走り抜けた先では大渋滞が起きています」 数時間のうちに受けたさまざまな刺激の中で、今も私の頭にこびりついて離れないのが羽生さんのこの言葉である。

    RanTairyu
    RanTairyu 2005/07/06
    渋滞につかまった時にどうするか?
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