本書に書いてあることは本質的なものばかり。自分で気づいて実現できているものは「何をあたりまえな」と感じるかもしれない。そうでないものは、「分かっちゃいるけど、できていない」と思うだろう。 ここでは、わたしにとって苦手な「分かっちゃいるけど、できていない」コミュニケーションと人間関係について述べた9章、10章の感想を書く。 ■歩き回るマネジメント 仕事ができる人は雑談が上手い、と言われるが、わたしがそれを納得するのにずいぶん時間がかかった、大損だと思う。技術力があるとか、プレゼンが上手だとか、確かに大切なものはあるけれど、イザというとき頼りになる人は、必ずといっていいほど雑談が上手い。プロジェクトがトラブルやプレッシャーにさらされるとき、肩書が無意味になるとき、皆の中心にいる人は、最も長く全員と雑談した人であるはず。その人がPMでないならば、PMは最も大切な仕事 ―― コミュニケーションを怠