スイス国立銀行(SNB、中央銀行)は、どんな買い手にもどんな量でも、対ユーロの固定レートでスイスフランを売ると約束し、絶え間ない自国通貨上昇を食い止めるための最後の切り札を切った。 中規模の開放経済であるスイスは、自国の手の及ばない出来事と政策選択の犠牲者だ。 たとえスイスの対策が通貨戦争を引き起こすことになろうとも、SNBには、断固たる態度で徹底的に行動する以外に選択肢はほとんどなかった。 米国と欧州の金融刺激策は投資家の懐を現金で溢れかえらせた。投資家がその資金を避難通貨か金以外のものに回すことを恐れた結果、スイスフランは20~25%高騰し、ついに音を上げるまで輸出業者を圧迫することになった。 通貨高抑制と金融政策の統制力 SNBはしばらくの間、国内金融政策の統制力を手放すことなくスイスフラン相場を抑制しようとした。金融が移動できる世界では、それはよくて短命な結果に終わる。 日銀の為替