2010年にドイツが発表した「ハイテク戦略2020」の一環で実施されているプロジェクト「インダストリー4.0」が内外の注目を集めている。製造分野のイノベーションを進め、第4次産業革命をもたらそうとするこの計画は、新たなテクノロジーの活用に対応できる人材の育成や労働市場におけるマッチングが成否の鍵を握ると見られている。 多様なステークホルダーが参加 ドイツは2006年に初の科学技術イノベーション計画、「ハイテク戦略」を策定したが、これが2010年に発表された「ハイテク戦略2020」に引き継がれている。同戦略として複数あるプロジェクトの1つが「インダストリー4.0」である。 2006年に設置された政府諮問機関の「研究連合(Forschungsunion)」が中心になり、その後「ドイツ工学アカデミー(acatech)」等が加わって主な方針が策定され、2011年末にインダストリー4.0のプラットフ