大切な人を、理不尽に喪ったことはありますか?『喪の途上にて――大事故遺族の悲哀の研究』 HONZ 7月1日(火)12時1分配信 現実として受け容れ難いほどの大惨事は、誰の身にも起こりうる。東日本大震災、阪神淡路大震災、JR福知山線脱線事故――。しかし、突然の喪失にどう向き合えばよいのか、どうすれば悲嘆の渦中にいる人たちに寄り添うことができるのか? 多くの人はあらかじめ、答えを持たない。 記事の詳細はこちら その時の道標として読んでおきたい本に出会ったので、紹介したい。1992年に単行本として出版され、このたび文庫化された。 1985年に起きた、日航ジャンボ機墜落事故。折しも夏休み、家族連れやビジネスマンで満席だった旅客機は羽田を発って間もなく操縦不能に陥り、群馬県上野村の御巣鷹山に墜落。520人の命が喪われた。 本書はその日航機事故を中心に、日本の修学旅行生らが犠牲になった上海列車事故