今年、ツイッターに遊園地・飲食店や公共交通機関等で内輪ウケを狙ったと思われる犯罪行為・迷惑行為の写真をアップして問題になるケースが続出しました。こうした愚行が連鎖反応のごとく次々に明るみになることから「バカッター」という言葉も登場。 ところで、こうした愚行は「仲間から認められたい」という承認欲求と、周囲からの空気に押される「同調圧力」によるものではないかという分析を見たことがあります。 関連サイト: 「DIAMOND online」(http://diamond.jp/list/welcome)より 「「バカッター」「LINE既読」問題はなぜ起こる?ソーシャルメディア時代の同調圧力 ソーシャルメディアと承認【前編】」 (http://diamond.jp/articles/-/43992) 彼らは善悪の区別がついていないのではなく、ついているからこそ「悪い事でも敢えて出来る自分」を誇示する
ここのところ食に関する記事が頻出していますが、 中国食人文化入門 ~中国的合理主義と、中国人であることおよび中国人があることの不幸について~(http://trushnote.exblog.jp/7602405/) 背徳美食倶楽部 ~人肉の味を探求・賞味する~(http://trushnote.exblog.jp/7619211/) またもや食に関する記事になります。 しかし、食といいながら前二者は異形の食文化ばかり扱ってきたわけですが、今回は違います。遥かに真っ当な食事を扱います。 今回は、ヨーロッパ史上に覇権を打ち立て、多大な畏敬を受ける大君主達の飲食事情についてまとめます。さて、どんな壮大豪奢な食事が出てきますやら。 アレクサンドロス大王 ~酒乱のキ○ガイ兵隊王~ ギリシア軍を率いて連戦連勝し大帝国ペルシアを征服したアレクサンドロス大王は、身体的な欲求に対して良く節制したとされていま
宦官とは、宮廷に奉仕する去勢によってオスとしての機能を除去された男性のことで(ただし宮廷に奉仕していない者も宦官と呼ぶことがある)、中国で大規模に使用され、しばしば権勢を振るって腐敗政治の元凶となったことが知られています。もっとも汚職と党争にあけくれる中国の官僚士人の有様を見れば、彼らが宦官より政治的な倫理識見で決定的に優っているなどとは言い難く、おそらくは宦官が腐敗しているのではなく、中国の政治風土が腐敗しているにすぎず、また裏方である彼らが表に出て目立てるのはとりわけ腐敗の時代より他なく、結果、正々堂々政治的大器を発揮する機会が、歴史的に宦官に与えられて来なかっただけだと言えるでしょう。 この去勢された男性を宮廷に奉仕させるという風習は、西洋にも見ることができ、「ベッドを守る人」というギリシア語が現在の宦官(英語だとeunuch)という単語の語源となっていて、そこには特別な奉仕を行う彼
最近はパソコンや携帯電話でのメールなどが普及し、自分で字を書く機会もめっきり減ってきましたが、それでも筆跡がその人柄を反映するという事がいまだに言われます。そこで、今回は南北朝時代に活躍した主要な人物の筆跡について少し述べてみたいと思います。ただ、僕には昔の文書を見て他人の筆跡の上手下手を鑑定できるだけの審美眼も鑑定眼もないので、僕が筆跡を判断するのでなく歴史学者などによる評価を中心に述べます。 まずは、この時代最大の英雄とされる楠木正成から見る事にしましょう。正成の残した真筆の文書は数少ないのですが、それらに見られる筆跡は基本的に見事で教養を窺わせるものといわれています。また、中村直勝氏などによれば後醍醐天皇や護良親王といった大覚寺統の人々とも共通する性格の文字だとも言えるそうです。因みに、持明院統の人々が日本独自の書道を発展させた文字を書いているのに対し大覚寺統は中国風の文字を書く傾向
日本人が作るナポリタンを観たイタリア人「俺たちを侮辱してる!」【誤訳御免。】 http://japancool.sblo.jp/article/42442782.html 上記ページによると、なんだか、日本のケチャップまみれのスパゲティ、「ナポリタン」を見たイタリア人に、あんなものを「ナポリタン」と呼ぶのはイタリア人に対する侮辱であると怒っている人がいるらしいのです。ケチャップを使うところに怒り心頭。 パスタの本場イタリアではトマトケチャップはあまり利用しないそうなので、それを考えると、一見、怒れるイタリア人の主張は正当にも思えます。 ですが、 本当にそうなのでしょうか? もう少し、深く突っ込んで、「ナポリタン」をナポリタン(ナポリ風)とよぶことの是非について、考えてみたいと思います。 まず日本の「ナポリタン」の歴史を見ますと、 横浜・山下町にあるホテルニューグランドの2代目総料理長入江茂
今回はお題はイモ。 サツマイモについては、青木昆陽とか、わずかとはいえ伝来・普及の知識があるのに、サツマイモより好物であるジャガイモについて何も知らないのは残念だという個人的な思いから、少しジャガイモについて調べてみたのですが、せっかくだから、サツマイモについても軽く調べてみました。 まずはサツマイモとジャガイモが日本に伝わり広まるまでの歴史を辿りましょう。 ジャガイモの原産地は南米ペルーのティティカカ湖畔で、紀元前500年頃から栽培が始まっています。 これをユーラシア地域に初めて伝えたのは南米に支配を広げたスペイン人で、1570年、目新しい新大陸土産の珍植物として持ち帰ったのだそうです。これがヨーロッパで食用されるようになったのはその三年後、スペインの都市セビリアで病院の患者に供されたのが初めだとか。そしてジャガイモは16世紀の間に、西ヨーロッパ中に広まっていきますが、この頃はジャガイモ
「デトロイト・メタル・シティ」というギャグ漫画が人気のようですね。若杉公徳先生が「ヤングアニマル」にて連載中の作品で、インディーズ音楽界で人気を博している悪魔系デスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ」(略称DMC)でギター・メインボーカルを務める「クラウザーさん」ことヨハネ・クラウザーⅡ世が主人公です。彼はこの世の全てを犯す異常性欲者だとか幼い頃に両親を殺害し犯したとかいった伝説の持主で、デビュー曲「SATSUGAI」の歌詞ときたら「オレは地獄のテロリスト 昨日は母さん犯したぜ明日は父さんほってやる」「サツガイせよサツガイせよ」といった代物です。しかし、彼の正体は実は内気で普段は温厚な青年・根岸崇一。彼は異常性欲者どころか片思いの相手に告白も出来ず童貞で、両親も故郷で健在。オシャレなポップミュージックを好み、オシャレな音楽をやりたいと思っているようですがどうもそちらの才能には恵まれて
『銀河英雄伝説』という娯楽小説をご存知でしょうか。未来において宇宙にまで進出した人類が銀河系の広い地域を舞台に繰り広げる仮想歴史物語です。そこでは、皇帝による専制政治が布かれた銀河帝国と民主主義の砦・自由惑星同盟の百年以上にわたる戦いが繰り広げられています。そして、帝国軍の「常勝の天才」ラインハルト・フォン・ローエングラムと同盟軍の「不敗の魔術師」ヤン・ウェンリーという二人の名将による対決を軸に両軍の対立はクライマックスに向かうのです。 帝国では特権に守られて腐敗した貴族たちが蔓延っており(一方の同盟もまた衆愚政治のため腐敗していますが)、主人公の一人・ラインハルトはこの体制を変革し帝位を簒奪して社会を再建し宇宙を統一しようと図っています。因みにこの作品がアニメ化された際には多数の有名声優が参加したり、劇中でクラシック音楽が効果的に用いられたりといった豪華さもあって評価は高く、また次回予告
以前、図書館で『悪食大全』という本を見つけて適当に読んでみました。この本は、美食で知られたフランスの、食事に関する様々な逸話を集めたものです。その中で、興味を引かれたものを二つほど今回はご紹介しようかと思います。 以前の記事で、ナポレオンが粗食であったはずなのに太った事に関する疑問が呈されていました。その答えを示唆する記述がありましたのでまずはそれから。 ナポレオンの幼年学校からの友人で秘書であったブーリエンヌの『回想録』によれば、ナポレオンは若い頃から将来肥満する予感に捉われており、少食で済ます習慣をつけていたそうです。皇帝であった1810年の食事はポタージュにアントレ(当初は序の料理であったが、現在は魚料理と肉料理の間に出される。白ソースか褐色ソースと共に出される肉料理であることが多い)三種類、アントルメ(食事の終わりに出される甘味料理)二種類とデザート二種類にコーヒー一杯、パンの端二
これまで何度か女性武将特集をやってきたわけですが、やはり武将を扱って強さ談義をしないというのはもったいない。 というわけで今日は、独断と偏見で世界史の最強女性武将ランキングを作成しました。(ただし現代と前近代を混ぜるのはおかしいと思われるので、20世紀以降は除いています。) でベスト10と言いましたが、ベスト10を紹介する前に、前座として20位から11を軽く紹介。 しかる後にベスト10を、人物紹介に判断根拠付きで示したいと思います。 なお今回取り上げた人物は、社会評論社『世界各国女傑列伝』の本文やコラムで取り上げていますので、よろしければそちらもご参照下さい。 Amazon :『世界各国女傑列伝』 楽天ブックス:『世界各国女傑列伝』 当ブログ内紹介記事 第20位 ジャンヌ・ド・ベルヴィル[14世紀] フランス貴族女性。夫が処刑されたため傭兵を率いてフランスに報復、苛烈な攻撃で名を轟かせた
モンゴル帝国の創始者チンギス・ハーン。 彼は、一般的に、世界最大の征服者と考えられています。 そして、しばしば彼は、その軍事的天才を賞賛されています。 例えば、『THE HARPER ENCYCLOPESIA OF MILITARY BIOGRAPHY』を引いてみると、彼は「史上最も偉大な征服者の一人で、あらゆる時代を通じて最も偉大な将帥の一人(One of the greatest conquerors in history and one of the greatest generals of all time)」(277頁)と評されています。 ですが、それほどまでに軍事的名声の高いチンギス・ハーンという人物、実のところ、その名声ほどには凄い将帥でなかったりします。 もちろん、軍事的能力に欠ける人物が大征服者となれるはずもなく、チンギスにある種の軍事的能力が、素晴らしい水準で備わってい
中世ドイツの大国神聖ローマ帝国の皇帝ハインリヒ4世、世界史の授業等で、その名を聞いたことのある方も多いでしょう。 彼について皆さんはどのような印象をお持ちでしょうか? 彼について知っている方は、カノッサの屈辱を思い出される方が多いでしょう。 一応説明しておくと、カノッサの屈辱とは、ハインリヒ4世がキリスト教の親玉ローマ教皇に喧嘩を売って破門され、キリスト教の社会的影響力の強い時代のことですから、それが原因で臣下たちの反抗を受け窮地に陥り、どうにか教皇に破門を解いてもらおうと教皇の滞在するカノッサ城を訪れ、 冬場だというのに城外に裸足で三日間も突っ立って「ごめんなさい」アピールをし続けた、 という屈辱的な事件のことです。 この屈辱的な謝罪エピソードのせいで、彼について格好悪い残念な王様というイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか? ところが、彼は最終的に教皇と喧嘩する道を選び、教
赤松健という漫画家を御存知でしょうか。「ラブひな」「魔法先生ネギま!」といった作品で人気を博している人です。いずれも色々なタイプの美少女が登場して主人公が一種のハーレム状態になるという点で共通しています。特に「ラブひな」はオタクにこびて中身が無いといった批判を浴びたりしても不思議はない作風。しかし赤松先生、全て承知の上で意図的にやっておられるようです。 「リクィド・ファイア」(http://www1.kcn.ne.jp/~iz-/index.html)より 「赤松健発言集1:『大衆娯楽』」(http://www1.kcn.ne.jp/~iz-/man/akamatsu/sayings01.htm) 上のサイトで娯楽文化に関する赤松先生の発言が掲載されていますが、それによれば「哲学的に内面描写をする作品よりも、面白さを重視した作品を作りたい」と考えておられ「まず利益を上げることが大切だ」とい
アドルフ・ヒトラーはおそらく世界史上の最大の悪役と言えるでしょう。彼以上に残虐で頭のおかしい支配者とか、彼以上にえげつない政治とか、世界史上には無くはないと思うのですが、それでも彼は、異様な悪人としてのカリスマ性を発揮して、比類無き最狂の悪人扱いを受けています。 とはいえ、歴史の見方は様々ですから、彼ほどの悪役であっても、人によっては必ずしも悪とはならない。 今日は、そんな気まずいお話。 第二次世界大戦中、総力戦遂行のため、アメリカにおいて、様々な戦力・労働力の活用が図られたのですが、それによって生じたアメリカの社会変化につき、黒人の女中さんが一つの証言を残しています。 その女中さん、白人様の家庭での家事の仕事から、工場労働へと突如移行して、高給を受け取るようになったのですが、 第二次世界大戦中の変化に対する最も痛烈な証言は、家事の仕事から、突然高給を支払われる工場での仕事をすることになっ
フランス革命以来死刑に使用されたギロチンという有名な処刑具があります。 説明するまでもない有名な器械ですが、敢えて言うと、受刑者の首を台に固定してその上に強力な切断力を持つ巨大で重く鋭い刃を落下させる、殺人機械装置です。 日本語にすると断頭台。 で、このギロチンですが なんとも仰々しいデザインと、恐怖政治期に濫用されたことが相俟って、どことなく恐ろしげなイメージがあります。 しかし、これが実は人道的な器具であることは有名で、おそらく皆さんもご存じの通りです。 すなわち、ギロチンという機械装置を使うことにより、しくじることなく確実に、しかも一瞬のうちに苦痛の少ない死を受刑者に与えることが出来るのだとか。 ちなみに、ギロチン(Guillotine)という名前は、刑死者の苦痛軽減という人道的見地から、南フランスやイタリアで使われていた断頭台の採用を主張した、フランス革命期の憲法制定議会議員ギヨタ
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