アニメに限らず、ヒーローものには人間離れした能力を持った主人公が登場するのが常だ。『ドラゴンボール』はもとより、『暴れん坊将軍』や『風の谷のナウシカ』も、主人公が反則的なスペックだから物語が成立していたと言える。 で、『おおかみこどもの雪と雨』。 この作品も、主人公の母・花が、人間離れした、チート*1を随所に発揮していて、そのチート性能頼みで物語が進行している。彼女はフリーザ様を倒せるわけでも王蟲と会話できるわけでもないが、「母」としての性能・スペックは反則並みで、心理的にも常人を逸脱している。そんな彼女のチートっぷりを点検してみたくなったので、以下、書き記してみる。 【強靱な身体と聡明な知性】 まず目につくのは、花の知的強度と体力的強度の両立っぷりだ。 冒頭、彼女が国立大学の文系学部に通っているシーンが描かれている。国立大学の学生とて真面目に勉強しているとは限らないわけで、作中でも授業中