「泣ける本」と銘打たれた本が苦手です。 実際に読んでみれば私も泣くかも知れないのだけれど、帯やPOP、見出しに「泣ける本」と書かれてしまうと、どうにも食指が動かないのです。むしろモヤモヤしながら一歩二歩と後退りしてしまうぐらい。「笑える本」と書かれている時はそこまで苦手ではないのに、どうしてだろうか?なんてうっすらと考えてみました。 おそらく「泣ける本」と書かれてしまうと「誰でも泣く→泣かなければいけない(もしくは泣かなきゃおかしい)→泣けない私は変なの?」みたいな思いが何処かに残るからだと思います。 そもそも「泣く」というのは嬉しくても悲しくても痛くても切なくてもわき起こる行為です。けれど「泣ける本」とされた場合、大半は広い意味での「感動する本」であると私は思っているので「泣ける本じゃなくて感動する本でいいじゃん」って気持ちになってしまうのです。感動は心が動かされる訳だから、泣く行為に限