回文とか短歌をひねり出そうとして、脳みその変な部分を酷使していると急に変なことを思い出したりするぜ。 この前は、急に昔飼ってた猫のマヤちゃんのことを思い出しちまった。 マヤちゃんは拾ってきた白と黒の猫で、生まれつき爪が出っぱなしだった。 その上、肉球もいびつな形で、おまけに尻尾はくの字に曲がりっぱなしで、かなりワイルドな雰囲気の野生児だったぜ。 俺の親父は「奇形児」って言ってたけどな。 でも顔つきは割と可愛い方で、オスでも可愛いから俺は「マヤちょわ~ん!」と呼んで、最初のうちはこねくり回して可愛がってやってたもんだぜ。 そのうち「マヤちゃん」から「マー」になって、返事も「にゃあ」が「にゃ」になってきて、次第に省略化が進んだのさ、お互いにな。 最終的には「マ!」と呼んでも「フン……」とも言わなくなって、ほぼ知らんぷり状態で尻尾を1ミリ程度だけ、ピクッと動かすだけにまでなったぜ。 そんなマヤち