データ分析の対象となる不正対策の分野 一口に「不正」と言っても、世の中にはさまざまなタイプの不正が存在します。データ分析がどのような分野で不正対策に利用されているか、いくつか例を示します(表1)。クレジットカードの不正利用など、比較的早い段階からデータ分析に基づく対策が行われてきた分野もありますが、多くはビッグデータに関する技術革新により分析が可能となった分野です。近年の傾向として、保険や公共の業種まで対象が広がっているほか、企業の内部不正対策や、サイバーセキュリティの分野でもビッグデータが活用されています。 表1: 不正対策にデータ分析が利用されている分野 日本で高まる不正リスク 欧米と比較すると、日本における不正対策のレベルはまだ十分とは言えません。その一方で、企業や個人が不正行為により被害を受けるリスクは日々高まっています。2016年5月には、南アフリカのスタンダード銀行から流出した
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