ちょっと気が重いが後出しじゃんけんみたいな話をしてみたい。気が重たいのは、麻生首相の失言弁護がしたいわけではないし、原理的にそうなる話でも全然ないのだが、背景が複雑なので、渦中取り上げていたら、政局の枠組みで「おまえは麻生支持だからだ」という毎度の的外れな罵倒を受けるくらいだろうとげんなりしていた。しかしもう選挙も終わり、国民は選択してしまったのだから、その意味を考えるうえで少し言及しておいてもいいだろう。 話は昨年11月20日のこと。その日の経済財政諮問会議の麻生首相発言が26日に議事録として公開され、失言として話題になった。読売新聞27日記事「「何もしない人の医療費、なぜ払う」 麻生首相、諮問会議で発言」では、波紋を呼ぶだろうという読みで伝えていた。 麻生首相が20日に開かれた政府の経済財政諮問会議で、社会保障費の抑制を巡って「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金(医療費)を何
講談社の雑誌「モーニング・ツー」で『羣青』を連載していた中村珍氏が、連載終了=中断=打ち切りについてのいきさつをブログに書いています。 ●絵とか漫画とか仕事とかの雑記 下記は今回の問題に関する記述の目次ページとなっています。 ●絵とか漫画とか仕事とかの雑記-御愛読ありがとうございました。(「羣青」連載終了に関する記事の一覧) 「モーニング・ツー」はわたしが定期的に買ってる数少ないマンガ誌で、かつ『羣青』は楽しみにしていたマンガなのでずいぶん複雑な気持ちになりました。 中村氏のブログ記事はそれぞれすごく長文ですし、多くは担当編集者に対する恨みつらみが書いてありますので、第一の問題点は作家と編集者の人間関係のようにも読めます。ま、どの職場でもトラブルの第一は人間関係なので、ありふれているといえばそのとおり。 しかしそれだけで終わる話ではなく、現在のマンガ制作システム上の欠陥がいろいろと指摘され
米国オバマ大統領の人気がずるずると落ちている。識者には予想されていたことでもあり、驚きはない。いくつかの要因があるが、その一つは「極東ブログ:オバマの戦争」(参照)で触れたオバマの戦争ことアフガン戦争の行方が芳しくなく、米国民からの支持が落ちてきていることだ。オバマ政権としては同盟国から確たる支援が欲しいところだが、主要な同盟国はというと、現下微妙なことになってしまっていて心許ない。その他の要因には経済問題などもあるが、最大の下げ要因となっているのはオバマケアと呼ばれる医療保険改革問題だ。 ごく簡単に言えば、日本のようによくできた医療皆保険を米国でも実現することだが、重税という負の側面が予想され国民から大きな反対にあっている。正確にいえば問題はもう少し複雑で、その複雑な側面に踏み込まないと、話題となっているペイリン前アラスカ州知事・共和党副大統領候補の言動も理解しづらいのだが、ここでは触れ
第179回で紹介した「デジタル・ブリテン」最終報告書でもストライクポリシーをにおわせていたイギリス政府が、その採用を急ごうと悪あがきを続けているので、今回は、その話を紹介しておきたいと思う。 報道など(ITmediaの記事、Morningstarの記事、Telegraphの記事、Timesの記事、BBCの記事、TorrentFreakのブログ記事、P2P Blogのブログ記事参照)でも取り上げられているので、リンク先をご覧頂くだけでも十分だと思うが、要するに、イギリス政府も、著作権団体のロビー圧力に負け、「デジタル・ブリテン」最終報告書に書いていた提案に、ネット切断型の対策を追加する羽目になったということである。 この追加については、イギリスのビジネス・イノベーション&スキル省から、リリースと、違法なP2Pファイル共有対策に関する意見募集(提案の追加に合わせて9月29日まで〆切が伸ばされた
P2Pとかその辺のお話 WinMXとかWinnyとか、日本ではろくな扱いを受けていないP2Pですが、海外ではけっこう真面目に議論されてるんですよというブログ。 以下の文章は、TorrentFreakの「UK Pirates Face Disconnection, ISPs Object」という記事を翻訳したものである。 原典:TorrentFreak 原題:UK Pirates Face Disconnection, ISPs Object 著者:Ben Jones 日付:August 26, 2009 ライセンス:CC by-sa Digital Britain周りで起こっている最近の出来事は、どうもあらぬ方向に向かっているようだ。Mandelson卿は終始一貫して、司法手続きなしに、そしてそのような手段が本当の必要なのかというOFCOMの判断を待たずして、ファイル共有を疑われるユーザを
前の記事 紙飛行機で宇宙をめざす戸田拓夫氏 時はなぜ一方向なのか:観察者問題から説明 2009年9月 7日 Chris Lee(Arstechnica) サルバドール・ダリの彫刻『時のプロフィール』、画像はWikimedia Commons 学術論文を読んでいると、時々、これを掲載した編集者たちは「ソーカルされて」いるのではないかという疑問にかられることがある。つまり、いかにも科学的な言葉を並べたニセ論文にだまされているのではないか、という意味だ(「ソーカルされる」なんて言葉はないって? なら是非ともそういう言葉を作るべきだ)。 [ソーカル事件とは、ニューヨーク大学物理学教授だったアラン・ソーカル(Alan Sokal)が起こした事件。数学・科学用語を権威付けとしてやたらと使用する、フランス現代思想系の人文評論家たちを批判するために、数式や科学用語をちりばめた疑似哲学論文を執筆し、これを著
写真は電話で先方に聞きたいことを書いたメモ。 担当さんとの電話終わった。 なんかもう本当に色んな建前がどうでも良くなったから 書いてしまうと、「単行本出してくれ」っていう話。 もうこれ、すっごい長いから、多分私か羣青かどっちか 大好きな人とか、同業者の人とかじゃないと 読む気が起きないかも知れないけど、 私もう、色々憶測で話されるのは嫌だし、正直に書くから 何でまだ単行本出てないかとか、いつ連載再開するかとか。 (過去の仕事関係の記事では書ける範囲のことだけを書いている。 様々な事情があるので多少の相違点には目を瞑って欲しい。) って言ってたのは本当。『連載終了後に全巻同時発売』って 昨年の頭から編集部に言われてた。 昨年上半期当時、担当編集氏は「厚めの1冊で完結させたい」 編集長は「上下巻とかで。ナンバリングはしない」と話していた。
私自身、諸々を整理する必要があり、お時間頂戴致しました。 2年間、拙作を支え続けてくださった読者の皆様方、 各誌にて拙作をご推薦くださったライターの皆様には 大変感謝をしております。と同時に、最後まで皆様から 頂戴したご声援にお応えし切れなかった事、 自身の不甲斐無さ、忍耐力の無さを切々と感じております。 何が起きたのか分からない、きちんと知りたい…という方、 またこの記事について思う事をどこかに書く予定のある方は 恐れ入りますが、事前に関連記事を通して御覧ください。 【この件に関する記事の一覧】 多くのこと…と思われてしまっても致し方無いほどに 細かな事情を、先月下旬のブログ記事に綴りましたが、 (何もかも終わってしまった今綴っているこの記事でさえ、) 語れる事以外は語っていません。 それと同時に、何もかもを突然ブログで発表したのだ
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