北朝鮮の体育大臣と面会した元国会議員 東京都心にある有名ラグジュアリーホテル。入り口近くにある宴会場の電子案内板に、一際異彩を放つ文字列を見つけた。 〈金 様 御 席〉 11月30日、13時10分。人けのない宴会場前の廊下で待ち構えていると、1台のエレベータから12人もの人が一斉に降りてきた。 男性たちは全員、黒のスーツ。女性たちもみな黒いジャケットで揃えており、あどけない出で立ちが就職活動中の女子学生のように見えた。胸元には、金日成・正日親子の肖像画が入ったピンバッジ。彼らの話す朝鮮語に耳を傾けていると、その中に「一流のアスリート」がいるのだとなんとなくわかった。 集団には、一人だけ恰幅の良い長身の男性がいた。 電光掲示板にあった「金」こと、金日国(キム・イルグク)。北朝鮮の体育大臣である。 パンチパーマ風の独特な髪形をした北の閣僚は、そのホテルの高級中華料理店で在日本朝鮮人体育連合会の